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奈央と出会えたから。<263>

[538]  麻呂  2008-11-04投稿

青山さんが何であたしに‥‥?!



“青山サオリ”は2年のトキから、この学校の副番だった。


かなり明るめに染めた、ストレートのロングヘアー。



噂では、無免の原チャリで、族のアタマの追っかけをやってたりもする、かなりミーハーなヒトらしい。



あたしも、直接話したのは、今日が初めてのコトだった。



『トモダチは来なくていいよ。木下さんだけ、あたしに付いてきて。』



青山さんは、そう言うと、あたしの腕を強引に引っ張った。


ユカは、一体何が起こったの?!と言った感じで、この状況がイマイチ飲み込めないといった風だった。



けれど、



それは、あたしも同じで――



でも、取り敢えず此処は、青山さんのいうとおりに従うコトを決意した。



『ユカ、ごめん。先帰ってて。』



あたしは、ユカにそう一言残し、青山さんに付いて行った。


『早く歩きなよ。待たせてるんだからサ。』



青山さんは、あたしの腕を引きながら、冷たくそう言い放った。



イマドキ、“番長”とか“副番長”なんて流行らないわよね。



ウチの学校だけじゃないの?!



もしかして、昭和のツッパリ全盛期にタイムリープしてる?!あたし?!



はぁ‥‥‥。



そんな訳ないか‥‥‥‥‥。

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