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隙間 5

[696]  レア  2008-11-04投稿
「ンッ…。来る来る………来る。隙間がッ隙間が…………。」

「山崎さん、山崎さん。何が来るんですか?何が見えますか?」

「あ゛〜んっん゛、くっくる。」
「何ですか?山崎さん。」

「……………………」



「ぎゃあぁぁぁあぁぁぁ〜」


血走らせた目を見開き、山崎薫は叫んだ。手足をピンと伸したまま硬直し、痙攣している。


「おいっ。治療は中断だ。早く運べ!!!」


その場は騒然となった。
医師やナース達がバタバタと動き回る。



「先生、心拍数呼吸数共に低下しています。」

「何でだ?何が見えたって言うんだ…。」

「先生!!心拍停止です。」

「何でだ!!」



悲しく電子音が響き渡る。





白目を剥いたまま、彼女はピクリとも動かなくなった。

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