さくら
「人生にもあきた。
何すればいいかも解らないし何もする気にならない。
『お前カッケーしなんでもできっからいいよなぁ。』
連れはみんなそう言う。
たしかにスポーツも音楽もほとんどなんだってできる。顔も正直悪くないんじゃん?って思う。
でもそんなのどうだっていい。とにかく今はなんもやる気がしねぇ…。」
借金を抱え、免許も取り消させ、大好きだった女にも振られ…。まだ二十歳の義晴はもうすでに人生の大半を生きたかのような心境だった。
「はる!ちょっとコンビニ行ってきて!」
「姉ちゃんが行けよ!」
「は!?あんたどうせ暇なんでしょ!ほら早く!」
「……。」
言い返したいのに言い返す気力もなくなった義晴は姉の奈美に言われるがまま重い腰を持ち上げた。
「何買ってくりゃいいの?」
やる気なさそうに言った。
「うーんとねぇ、お菓子と…え、みんな何がいい?」
「あ、俺ビール!」
「俺も!」
「私も!」
「じゃぁよろしく!」
奈美は義晴にお金を渡すとクリスマスパーティーで集まった友達とまたわいわいやりだした。
「はぁ…。」
義晴は面倒くさがりながらも家を出た。
「寒っ。」
外は何年に一度降るか降らないかの雪におおわれ、近所の家はいつの間にかイルミネーションで輝いていた。
「クリスマスかぁ。」
いつの間にかなんのイベントの日でもなくなっていた義晴にとってのクリスマスも、今年は何故だか少し特別な日なんだと思えた。
何すればいいかも解らないし何もする気にならない。
『お前カッケーしなんでもできっからいいよなぁ。』
連れはみんなそう言う。
たしかにスポーツも音楽もほとんどなんだってできる。顔も正直悪くないんじゃん?って思う。
でもそんなのどうだっていい。とにかく今はなんもやる気がしねぇ…。」
借金を抱え、免許も取り消させ、大好きだった女にも振られ…。まだ二十歳の義晴はもうすでに人生の大半を生きたかのような心境だった。
「はる!ちょっとコンビニ行ってきて!」
「姉ちゃんが行けよ!」
「は!?あんたどうせ暇なんでしょ!ほら早く!」
「……。」
言い返したいのに言い返す気力もなくなった義晴は姉の奈美に言われるがまま重い腰を持ち上げた。
「何買ってくりゃいいの?」
やる気なさそうに言った。
「うーんとねぇ、お菓子と…え、みんな何がいい?」
「あ、俺ビール!」
「俺も!」
「私も!」
「じゃぁよろしく!」
奈美は義晴にお金を渡すとクリスマスパーティーで集まった友達とまたわいわいやりだした。
「はぁ…。」
義晴は面倒くさがりながらも家を出た。
「寒っ。」
外は何年に一度降るか降らないかの雪におおわれ、近所の家はいつの間にかイルミネーションで輝いていた。
「クリスマスかぁ。」
いつの間にかなんのイベントの日でもなくなっていた義晴にとってのクリスマスも、今年は何故だか少し特別な日なんだと思えた。
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