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一生 シアワセ8

[502]  さきざき ひろ  2008-11-05投稿
そのお店で会う約束をしていた僕は、いつも通り 寄って帰る感覚で、緊張もしていなかった。

ごく普通の日。

お店はまだ開けたばかりで、お客さんは僕一人だった。暫くすると、混んでくる事はわかっていた。毎日大勢のお客さんが来るお店だったから…。

だから、いつもは混む前に帰っていたけど、その日は少し長居する事になった。

相手の人が来ない。
1時間半くらい待っただろうか…

ゴメンなさい!
少し酔いが回ってた僕は、いつの間にかお店に入って、僕の隣りの席に案内されている人に気が付かなかった。
唐突に言われて、少しびっくりしてその人を見た。綺麗で可愛いい人だった。

お店は忙しかったので、紹介される前に二人で勝手に自己紹介してた。
…驚いた事に、同じ会社だった。

僕はその頃、あるデパートの専属デザイナーとして、就職している会社ではなくデパートの方に出勤していた。だから、百貨店に就職したみたいなものだった。

彼女も百貨店に勤めていた。何回か会ってはいたようだったが、その時は女の人の事なんて考えていなかったし…。

百貨店の中で、7・8人のグループのファンクラブ的な人達がいた。一緒に海水浴に行ったり、飲みに行ったり…中には可愛いい子もいたけど、変な事にはならなかった。

だから、尚更他の人の事なんて気にもしていなかったし、わからなかった。

話が進むにつれ、徐徐に彼女に引き込まれていく自分に気がついた。
楽しい時間だった。

…それからは、仕事中に話をするようになった。(仕事柄、全館を周らなくちゃならなかったし)
帰りにいつもの店で会う事が増えていった。
付き合っているような感じだった。
…でも、はっきりとした彼氏彼女じぁなかった。

そういった話はしていなかったから。
でも、いつかはそうしなければならない日が来る。
僕も本当は考えていた事だけど…。
彼女の誕生日の日、
はっきりと 付き合おう!と言った。

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