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西の国〜縛られた鎖〜 10

[353]  Heart  2008-11-05投稿
私の中はハイドでいっぱいだった。朝起きて寝るまでハイドのことを考えていた。
それは戦争が始まった今でも変わらない…これからもずっと…

「明日我が隊も出撃する。準備をしておけ。」

隊長が凛々しい顔でそう言った。凄く重い空気が隊全体に広がった。
ケインの方を見ると目の下に涙の跡があった。
「ケインどうしたの?」
「なにが…?」
「泣いてたの…?」
「アカネには関係ない…」

それからケインは俯き話しを聞いてくれなかった。
もの凄く不安になった。

その夜ハイドに会いに行った。
「明日出撃するんだ…」
「そっか…」
「怖いよ…」
「アカネのために何もできなくてごめん…」
「いいよ」
ハイドの顔は凄く辛そうだった。
「なら何かお守りになるものくれない?」
「なら…このネックレスは?」
ハイドは今自分がしているネックレスをくれた。
「ありがとう。大切にするね。」
私の顔を見てハイドの顔も落ち着いた。
「なら私そろそろ帰るね…明日の準備あるから…」
「わかった…またな」
気持ちが沈んでいくのがわかった。

〜帰りたくない…〜

泣きそうになっているのが自分でもわかる。
「またね…」
ハイドに今の顔は見られたくなかったから、すぐ後ろを向いて扉を開けようとした。
「アカネ!」
急に呼ばれて振り向くと唇に暖かい温もりを感じた。泣いてしまった。
「明日生き延びろよ」
「うん!」

自分の中で最高の笑顔で返した。

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