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エリザベスドール?(3)

[466]  ぐうりんぼ  2008-11-12投稿
 一生懸命だったと言うシェリー。

 人形騒動がキッカケで、マルスはルークに対して娘との交際を断っていた。

 娘が人形に襲われた経緯を知って、やむなく決断したのである。

 キャサリンが精神的ショックを受けてしまった事に、責任を感じていたルーク…

 マルスの要求を呑み、キャサリンとの別れを覚悟した。

 人形騒動が一段落した時…

 ルークとキャサリンの強い絆を目の当たりにしているシェリー…

「2人の交際を続けさせて欲しい」 

 こう、嘆願した。

 マルスは説明する。

「別にルークを嫌ったり、憎んだりしているんじゃない」

「では何故?」

「事件の事を忘れさせる為だよ。そうする事で、静かに療養出来るしね」

「なるほど」

「私だって、辛いよ。
 2人の仲を断つんだからね。分かるだろう?」

「お気持ちは十分わかります。
 でも…」

 シェリーは2人の状況を説明し、理解を求めた。

 最初はシェリーの要求を強く拒んでいたマルス…

 相手の熱意に感化されて思いを変えた。

「分かった。2人の交際を続けさせよう」

「ありがとう」

 笑顔のシェリー。

「但し、条件がある」

「条件?」

「病院へ見舞いに来ても構わないけど、娘に接見する事だけは控えて欲しいって、彼に伝えてくれないかな?」

「直接、触れ合う事は、出来ないんですか?」

「彼氏の顔を見たら、娘は絶対…あの悪夢を思い出してしまうハズだ。
 そうなれば、病はいつまでたっても治りやしない」

「…」

「ルークは素直だそうだし…、きっと分かってくれると思うけどね」

「ルークに話してみます」


 ────────

「なるほどね」

 シェリーからの話しにルークは已むなく、マルスの条件を受け入れる事を決めた。

 キャサリンと直接、触れないのはルークにとっては残念な事。

 でもこうして…

 モニターの映像越しだけど…

 キャサリンの顔を見る事が出来るだけでも、ありがたい事だ。

 が…

 映像の中のキャサリンの姿に、ルークの表情は暗かった。

 異常に痩せ細った体…

 老婆のように、やつれた表情…

 まるで…

 別人のようになってしまったキャサリン。

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