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ソードメーカー14―?

[466]  いっと  2008-11-13投稿
「炎…」
ミリスはそれを聞いた瞬間、表情を強張らせた。
「どうしたの?」
「ううん、何でもないわ。それで、その後は…リアちゃんの前で、それを見せたの?」
「うん」
ロイはぎゅっと唇を噛みながら、震える声で、
「どうせならもっと広い場所で見せようと思って、草原で炎の魔法を使ったんだ。リアは嬉しそうにその明るく照らし出された炎を見てくれた。僕は使えるようになってよかったと思ったよ…でも…」
と、言って、下を向いてしまった。
「…」
ミリスは何も言わず、悲しみの表情でロイを見つめながら、彼の頭を撫で擦った。
その後何が起こったのか、ミリスは察していたのである。
「調子に乗って剣を振っていたら、草にその炎が燃え移って、たちまち僕の目の前に広がる草が燃え上がったんだ。…その日は風も強くて、僕の前にいたリアと僕の間に炎の壁が出来てしまった…っ!」
ロイは首を大きく横に振って、苦悶の表情を浮かべながら、髪を掻きむしり始めた。
「ロイ…」
「あああっ!ううっ…何度も妹は助けを求めていたんだ!熱いよ、熱いよって!どうする事も出来なかった!水の魔法が使えない僕には、目の前で苦しむ妹を…ただ、見てる事しか…声を掛ける事しか…」

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