スクリーン O
エレベーターがロビーにつき、ドアが開くと彼女はうつむいたまま、逃げ出すようにエレベーターを降りた
彼女は2、3歩くと振り返ってオレの目を見て、動揺した感じで頭を下げて、ロビーに駆け出していった
その日以来、彼女とエレベーターが一緒になる事はなかった
彼女の事が頭から離れなくて、話しがしたくて
会いたくて
6階にある彼女の部署に行行った
彼女はいた、姿勢よくデスクに座り仕事をしていた
オレはその日ロビーで彼女の仕事が終わるのを待った
彼女がエレベーターから降りてきた
オレは彼女に駆け寄り(今日時間ありますか)と言った
彼女はうつむいたまま、頭を縦に動かした
(お腹すきません?食事に行きましょ)と言ってオレは歩き出した
(何が好きですか?和食、洋食?)緊張していたのか、オレは1人喋り続けていていた
店に入り、メニューを見て、(何が好みですか?)と聞くと彼女はメニューを見て指差した
料理を注文して、少し間が空いてしまった、この前の事がなんだったのか聞きたかったが、聞けなかった
オレは自分の話しばかりして、何を話ししているのか、解らなくなっていたが彼女は楽しそうに笑っていた
帰り道、(また、誘っていいですか?)と頑張って聞いた、彼女は嬉しそうに笑顔で首を縦にふった
家まで送り(おやすみなさい)と手を振ると彼女も手を振り替えした
帰り道、今日の楽しい時間を思い出していたら、オレは一つの事に気が付いた
今日彼女の声を一度も聞いていなかった
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