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ハーフムーン (22)

[866]  2008-11-16投稿
「ところでキミの名前は?どっから来たの?」
マモルは聞いた。

「アタシの名はミユキ。あっちの方から来たの」
とミユキは、海の向こうを指差した。

マモルは、興味深そうに目をパチクリさせながら、
「へぇー。面白い子だね」
と言った。

「じゃあ、マモルは…どっから来たの?」
ミユキが聞いた。

「あっちから」
とマモルは太陽の方角を指差した。


――アハハハハ。


二人は共に笑った。


やがて開店前の時間となり、ミユキは風呂屋を出て、マモルは元の仕事についた。


――この先に、マーケットがあるんだ。良かったら行ってみな。俺も一段落ついたら、顔出すから。

マモルにそう教えられて、ミユキはマーケットまで足を延ばした。



そのマーケットには、魚だけではなく、野菜や果物、洋服や雑貨など、さまざまな物が売られていた。

「あー。あの花きれい」
ミユキは花屋のコーナーで、白くて美しい花を見つけた。

美しさの余り、その花を買おうとしたが、所持金が底をついてしまい、買えない。

ミユキが諦めようとしたその時、後ろからマモルがやって来て、お金を支払った。

花屋からお釣りとレシートを受け取ると、
「はい、どうぞ」
と言って、ミユキにその花を手渡した。

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