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紫霧

[601]  シュウ  2008-11-16投稿
物音もしない静かな街-暗崎町
見渡す限り人気は無く割れた窓、崩れた床そういった店があちらこちらにある
 〜数日前〜
隣国からのウイルステロにより、全国に渡り死者が続出した。ウイルスは瞬く間に人を蝕み伝染していった。
伝染から人間は1日だけ生を許される。
その時間に人は何をするのか?
誰も祈ったり助け合おうとはしなかった。
街で破壊の限りを尽くし、親、友人に限らず殺しあった。

暗崎で女が一人歩いていた。
『なぜ私だけ…』
川の淵では人が何人も倒れている。数人は殺されているようだ。
葉子はいたって普通の女の子だった。スポーツも学力も平均的で人並みの生活をしていた。
変わった事と言ったら、彼女自信常に誰かに見られていると思っていた事である。
『なぜ私だけなの…』
友人に殺されかけ、母親も失い、葉子は精神、体ともにボロボロだった。
魂を食らうと言い伝えのある石板がある暗崎公園に来た。

『怖いよぉ…お母さん…誰か…居ないの...』
石板の上から笑う黒い鬼。集まる魂から具現化された魔物から葉子は生かされていた。

以前から葉子はこの公園に一人で居る事が好きだった。

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