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失恋1

[420]  美保  2008-11-17投稿
付き合ってちょうど1年4ヶ月。

あたしは抱きしめられた彼の腕の中で泣きじゃくっていた。
彼は、あたしの大好きな友達に心を奪われてしまった。

「彼女はとても魅力的だから、会ったら絶対惚れるで」
あたしは彼にそぅ言っていた。
あたしの知らない夏に、あたしの知らない会合で、何も知らない彼女は彼と出会ってしまった。
彼女は普段外国にいるのに。
いくつも重なった彼等の偶然に、あたしでさえ運命を感じた。

しかも彼女は占いでその日運命の人と出会うと言われていたらしい。

彼と彼女が大好きだった。
彼はあたしの存在が浮かびはしたものの、止められなかった。

あたしの力不足と彼女の魅力が切なかった。
寂しかった。
悔しかった。

何より羨ましかった。

そうして、あたしは気づかないまま、彼等は運命共同体になった。
彼は彼女にあたしの事を言えないでいた。
あたしと彼女があまりにも近かったから。
あたしがあまりにも彼女を好きだったから。

けど見つけてしまった。

彼女が住む海外への旅行終了後の請求書。
「大好きなお友達がきてくれる♪」
そう言った彼女に、まだ何も知らなかったあたしは「いいなぁスゴイ愛されてるやん」と答えた。

彼女の幸せな報告を聞き、本気で羨ましがり、ひやかした。

請求書に記された出発時間、到着時間、帰りの便の出発時間、滞在ホテル、すべて同じだった。

目の前が真っ暗になり、座りこんで
泣いた。
「やっぱり!やっぱり!」
それしか出てこなかった。

あたしが全てを知ったメールを見た彼が、仕事を抜けて帰ってきた。
すぐに抱きしめられキスをされた。

なんで?
そんな事されたら離れられない。
もぅあたし全部わかっん。
誤魔化すの?
あなたを好き過ぎるあたしなら誤魔化せると思ってるの?

立っていられなかったあたしを抱きしめたまま、ベッドに運ぶ。

あたしはずっと「やっぱり」を繰り返し泣き叫んでいた。

どうしていいかわからなかった。

だけど、抗えば抗うほど抱きしめられた腕を離したくなかった。

「美保、聞いて?」
声を聞いた瞬間、わかった。
浮気じゃなくて、本気で彼女を好きになってしまった事を。
彼女を選んだ事を。

「イヤぁーーーーっ」あたしは叫んでいた。わかった
もぅわかった

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