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零姫アリス

[230]  殺那  2008-11-19投稿


「アリス、愛しているよ」


 ええ、わかっているわ。



 ねえ、だからお願い。




  「私を…助けて」 




 まだ死にたくないの。




「………くく。いいよ?僕にアリスの全てをくれのるなら」




















「ひーめ!一緒に帰ろうぜ!」

「あ、たーくん!いいよ、一緒に帰ろっ!」

 僕、一零 姫(いちぜろ ひめ)(雌)は今日もいつも通り、実に平凡な日々を過ごしていた。

その隣には当たり前のように彼女の友人、牙柳 龍鬼(がりゅう たつき)(雄)がいて。

「……んん?」

 ただ、少しだけ、嫌な予感がしただけで。

「姫?どうした?」

「………ん。なーんにもないよん」

「そっか。…うし、クレープ食ってくか!」

「!ほっほんと!?流石たーくん!大好きぃっ!」

「おうおう、俺も姫がだぁいすきだぞ!」

「えへえへ!クレープー!たーくん早く行こっ?」

「おあ、ちょ、ひっぱんなって姫!」

 こんな日常がいつまでも続いていても、良かったのに。

ほんと、神様って残酷だよね。


「…………たーくん」

「ん?」

「ずっと傍に、いてくれる?」

「…は、当たり前じゃねえか」

「…………」










嘘吐き。

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