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エリザベスドール?(11)

[510]  ぐうりんぼ  2008-11-20投稿
 タイトル訂正
 エリザベスドール
    ↓
 エリザベスドール?(10)

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 本文

 首の部分を見てみる。

 顔の右上半分が吹き飛んで、見るも無惨な姿。

 左目はまぶたが閉じられていた。

 あの時の…

 悪魔の目のような鋭い眼光は、一生忘れられないだろう。

 今まで逮捕してきた数多くの凶悪犯よりも…

 恐ろしく、不気味な存在だったからだ。

「化け物人形が…」 
 つぶやきながら視線を逸したモグレ。

 この時…

 人形の閉じていたまぶたが開き、ギラリとした鋭い視線がモグレの後ろ姿を追った。

 勿論…

 モグレは気付かない。

 部屋のドアが開いて1人の警官が入って来た。

 同じ署に勤務するマーティ巡査である。

 モグレに対して敬礼。

「警部、ただいま到着しました!」

「ご苦労。噂の荷も一緒だろうな?」

「ええ勿論。すぐに運び入れますか?」

「うむ、そうしてくれ!」

「では持って来ます!」

 急いで部屋を出たマーティ巡査。

 モグレの感情が高まっていた。

 早く荷を見たい!

 見るのが怖い!

 心の中で、この2つの思いが交錯し、より感情を高ぶらせているのだ。

 しばらくして…

 マーティ巡査が戻って来た。

「こっちだ!」

 彼の指示で、運送業者のユニホームを着た2人の男が、荷物搭載用の平台車を転がして来た。

 台車には高さ約1m以上の木枠梱包の荷が載っている。

 2人は荷を床に置くと、一緒に積んであったハンマーやバールで木枠を取り外し始める。

「警部さん!」

 ヒース助教授が慌ただしく戻って来た。

「人形が来ましたゾ」

「来ましたか!」

 ヒース助教授の感情も高まって来た。

 木枠が全て取り外されると、段ボールの包みが破られた。

 中から出て来たのは縦置きのガラスケース。

 ケースは予め用意されていた台の上に据えられた。

 作業していた1人がケースの扉を開けると、中に詰め込まれていた緩衝材類を取り出した。

 中には綺麗な等身大の人形が入っていた。

 しかも…

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