携帯小説!(PC版)

トップページ >> ファンタジー >> はるまついぶき 5

はるまついぶき 5

[385]  東雲  2008-11-21投稿
リリーは[売り物屋]の商品が保管されている部屋にいた。毎日が生きている心地がしなかった。いつ自分が売られるのか怖くて仕方がなかったのだ。窓からコツコツと音がした。

「何かしら」
リリーは気になって窓を開けた。するとそこには
ハトがいた。ハトは背負っているバックから手紙をくわえてリリーに渡した。そして飛びたった。

「えっ何?この手紙」
リリーは手紙を読んだ。そこにはこうあった。

『リリーへ

こんにちはリリー。突然の手紙でびっくりするかもしれないけどハルだよ。俺を覚えているかい。はなればなれになってからもう何年も経つね。この前君が[売り物屋]に売られていることを知ったんだ。今まで君がどこにいるかさえわからなかったからこういう風に手紙すら出せなかった。ゴメンな。だから俺は君を助けるよ。シルバードラゴンの涙を探すんだ。まるで作り話みたいな話だろう。でも信じてくれ。必ず見つけてみせるから。どれくらい時間がかかるかわからないけど俺を待っててほしい。それでリリーの絵を買ってやるよ

ハルより』

涙が止まらなかった。言葉にできなかった。ハルは私を覚えていてくれた。約束を覚えていてくれたんだ。それだけで嬉しくてたまらないのに私を助ける?シルバードラゴンを探して?無謀なところは昔と変わっていなかった。でも不思議と信じられた。ハルならきっとやってくれる。

「…そうだ!」
リリーは涙を拭って絵を描く準備をした。ハルが買う絵を描かなくてはいけない。ありがとうハル。私は待っいるよ。ハルが私を助けてくれるまで。絵を描いて待っているよ。その夜筆を持っているリリーの手は止まることなく動き続けた。

感想

感想はありません。

「 東雲 」の携帯小説

ファンタジーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス