空と君とあたし?
あの日から
…声が出ない。
あの日とは、知らない青年にカサを差し出された日。
青年から離れて走り去った後、雨で前がよく見えなくて車にひかれた。
そして今は大きな病院の1つの部屋の1つのベッドに横たわっている。
部屋の天井は真っ白で、あたしの頭の中と同じだった…。
キオクガナイ――――。
思い出せるのはあの日、青年とあった時間だけだった。
あたしはベッドの横の棚のひきだしから小さなメモ帳をとりだし、買いた。
【あいたい、あいたい、あいたい】
疑問に思う。
あたしは何故孤独なのだろう?
棚の上に生けてあるユリに問う、問う。
誰かに必要とされたい、誰でもいいから――。
生きてる感覚がしなくて手首を折った。
痛みなんて毛ほども感じなかった――。
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