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エリザベスドール?(13)

[472]  ぐうりんぼ  2008-11-23投稿
「提供してくれたのはありがたいけどねェ。
 我々の方で勝手に処分してくれなんて言われても、困るんだけどね」

「どうします?
 調査が終わったら、処分しますか?」

「エリザベスをバーソロン会長に渡す時、ついでに引き取ってもらおう。
 よろしいですかなヒース助教授?」


 ジックリと人形を観察しながら、ヒース助教授は答える。

「ええ、イイですよ」

「宜しい。じゃあマーティ巡査、バーソロン会長にローズマリーの事を伝えておいてくれ」

「分かりました」

 マーティ巡査は敬礼して、部屋を出て行った。

 一通りの採寸やチェックが終わると、ヒース助教授はケースの扉を閉めた。

 器具の整理をしながら、ヒース助教授は言う。

「このローズマリーって言う人形も、動くんですかネェ?」
 モグレは人形を見入りながら…

「まさかァ、そんな事はないだろう?」

「でも,持ち主の人が薄気味悪いって言ってたんでしょう?」

「そうだけど…、どうなんだろうなァ?
 助教授はどう、思われる?」

「物理学者として、そんな非科学的な事は信じませんけどネェ」

「でも、あの…バラバラになった方は動いた」

「あの人形の方だけが特殊なのでしょう。
 何故動いたのか、もう少し徹底的に調べないと分かりませんけどネ」

「研究結果を期待してますよ」

 時計を見るヒース助教授。

「警部、今日これで部屋を閉めたいと思いますので」

「ああどうぞ。私も失礼しようと思ってましたから」

 部屋を出る2人。

 ヒース助教授は電気を消し、扉を閉めた。

 この時…



 ローズマリーの鋭い視線が…



 2人に向いていた。

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