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航宙機動部隊前史後編・23

[501]  まっかつ  2008-11-24投稿
六年戦争前半のクライマックスは、三次に及ぶ太陽系攻防戦であった。
銀河元号一五五0年第三期一七日(修正太陽暦七月一七日)・二万隻を率いてアイアン=トライアングルを出陣したガニバサ機動部隊は、途中で続々と合流する反銀河連合勢力によって急激に膨れ上がり、一月の内に一0万隻の大軍にまでなっていた。
ガニバサはその勢いを以て一挙に太陽系を制圧してしまう。

驚き慌てた銀河連合は、寄せ集めの三0万隻で奪回を目指すが、待ってましたとばかり、得意の会戦に持ち込まれたガニバサによって、先陣から集中砲火の餌食となって、八万隻を失い、しかも更に五万隻が、ガニバサの軍門に下ってしまうと言う失態を演じた。
明らかに艦隊や指揮系統の編成がいい加減だったからこその敗北であった。
勿論、それを見抜いた上で積極的に撃って出たガニバサの将才の偉大さを如実に証明する戦いであった。

翌銀河元号一五五一年・今度は入念な準備を経て、再び銀河連合軍は太陽系に攻め込んだ。
だが、今度は守りを固める振りをして、高速部隊四八000隻を素早く背面展開したガニバサによって、挟み撃ちの末、銀河連合機動部隊はそれこそけちょんけちょんにやられて、すごすごと退散の憂き目に遭ってしまう。

その間、航宙軍事総同盟は勢力を拡大し、国力を回復させて、かつてのギャームリーグの最大領域の八割にまで、銀河中央域方面を切り取る事に成功した。
のみならずガニバサは、麾下の幹部の育成にも手を抜かなかった。
優秀な将官を僅か二年で産み出す為に、《アレクサンダー=アカデミー》を創設し、特に、旧ギャームリーグ軍人から選抜した人材に、《銀河で最も充実しかつ最も過酷な》教育・訓練を施し、自己の直属とした。
後に《十提督》と呼ばれる、名将集団はこうして誕生した。

だが、負け続けの銀河連合側にも、人材が居なかった分けではない。
若き航宙軍少将・ガレンバルボは、ガニバサの戦術を執念深く研究していた。
彼の結論は、実に単純明快であった。
ガニバサの強さは全てギャームリーグの模倣から成り立っている―\r
ガレンバルボは航宙軍事総同盟の裏をしばしば掻き、中小の勝利を積み重ねて次第に頭角を現し始めた。

だが、ガニバサの強勢がこの程度で翳る分けも無く、銀河連合の守勢は変わらなかった。

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