ハーフムーン (26)
「サギくせぇ…」
マモルはつぶやいた。
その後も続々と、ポケットティッシュは売れていた。
マモルはすでに、やる気を失っている。
「どうしたの、マモル!まだ誰も当たってないよ♪チャンスだよチャンス!」
ミユキは嬉しそうに、マモルの肩を叩いた。
「サギくせぇ…」
マモルはつぶやいた。
抽選は、眼鏡をかけた学生の番に移っていた。
学生が、ゆっくりと抽選箱を回す。
すると、例の男が叫んだ。
「ワァーオ!これはヤバい!3等液晶テレビ、大当たり〜!!」
ハイ、と言って男は、液晶テレビとリモコンを裸のまま学生に手渡した。
現品を手渡され躊躇する学生に、男は畳みかける。
「ハイ急いで急いで!すぐ持ち帰る!でないと、2011年になっちゃうよ!」
あおるように男は学生にテレビを持たせ、背中を押すと、抽選を待っている次の客を手招きした。
次は毛皮のコートを着た、中年風の女性だった。
女は長い爪を気にしながら、ゆっくりと抽選箱を回した。
再び男が叫ぶ。
「ワァーオ!これもヤバい!2等ブランド時計、しかも女性もの!アンタにぴったり!!」
ハイ、と言って男は、女性の腕に時計をはめた。
ベルトのサイズも、その女性にぴったりと合った。
マモルはつぶやいた。
その後も続々と、ポケットティッシュは売れていた。
マモルはすでに、やる気を失っている。
「どうしたの、マモル!まだ誰も当たってないよ♪チャンスだよチャンス!」
ミユキは嬉しそうに、マモルの肩を叩いた。
「サギくせぇ…」
マモルはつぶやいた。
抽選は、眼鏡をかけた学生の番に移っていた。
学生が、ゆっくりと抽選箱を回す。
すると、例の男が叫んだ。
「ワァーオ!これはヤバい!3等液晶テレビ、大当たり〜!!」
ハイ、と言って男は、液晶テレビとリモコンを裸のまま学生に手渡した。
現品を手渡され躊躇する学生に、男は畳みかける。
「ハイ急いで急いで!すぐ持ち帰る!でないと、2011年になっちゃうよ!」
あおるように男は学生にテレビを持たせ、背中を押すと、抽選を待っている次の客を手招きした。
次は毛皮のコートを着た、中年風の女性だった。
女は長い爪を気にしながら、ゆっくりと抽選箱を回した。
再び男が叫ぶ。
「ワァーオ!これもヤバい!2等ブランド時計、しかも女性もの!アンタにぴったり!!」
ハイ、と言って男は、女性の腕に時計をはめた。
ベルトのサイズも、その女性にぴったりと合った。
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