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航宙機動部隊前史後編・25

[586]  まっかつ  2008-11-26投稿
同一五五三年第三期一0日(修正太陽暦七月一0日)・銀河連合危機防衛臨時司令長官となったガレンバルボは、ガニバサと本格的な衝突に入った。
この時点で、両軍の戦力比は四対七とされている。
ガレンバルボはかつてのスーパーマジノラインに拠り、この一帯を主戦場に定めた。
反面、ガニバサはこの戦略を見てせせら笑う。
【あの若造は机上の空論しか知らんと見える
昔のフリースユニオンの様な物量が無い今、乏しい兵力で長大な要塞線をどうやって守るつもりだ】

勝ちを確信したガニバサは、凡そ四七0万隻(内純戦闘艦艇一六三万隻)を以て、一挙に覆滅せんと、しゃにむに攻めかかった。

だが―これこそがガレンバルボの罠だったのだ!
次々と自爆する要塞施設に巻き込まれ、航宙軍事総同盟機動部隊は大混乱に陥り、すかさず後方に周り込んだ銀河連合精鋭集団との挟み撃ちに遭って、全軍の四0%と言う、航宙軍事総同盟史上最悪の損害を出してしまったのだ。
そしてこれは、今次大戦に置ける名将ガニバサの不敗神話を撃ち砕いたと言う意味で、重大かつ深刻な結果を招いた。
それまで彼に付き従っていた反連合勢力の大半が、ガレンバルボ側へと寝返ったからだ。

要塞の戦いは、戦局の転換を呼び込み、銀河連合と航宙軍事総同盟との両陣営は、攻守所を入れ換える事となった。
それは、具体的には銀河元号一五五四年に実現を見た。
都合三千万隻からなる《大宇宙軍》を造り上げた銀河連合は、躊躇う事なく旧ギャームリーグ三宙邦本国へ侵攻の号令を下した。
先の大戦からの元軍人達の名誉も、ガレンバルボの尽力により、完全に回復された。

だが、航宙軍事総同盟側は爪こそ失ったものの、牙までは無くしていなかった。
その事実が確かめられるのに、そう時間はかからなかった。
何故なら、ガニバサは幹部や将帥の育成にあれだけ熱心だったのに対して、銀河連合と来たら、それまでの元軍人への冷遇・粛清政策によって、あたら艦隊を託すべき人材に、この時点に至っても、決定的に不足していたからだ。
これに、これまでの敗戦続きによる将官の大量損失が追い討ちをかけていた。
端的に言えば、ガレンバルボしか居なかったのだ。
航宙軍事総同盟機動部隊とまともに戦えた人物は。

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