ハーフムーン (28)
「どうしよう…もう豪華賞品なくちゃったよぉ」
ミユキがマモルの袖をつかんだ。
「ティッシュ要らねぇよ」
マモルは投げやりになっていた。
ついに抽選はマモルの番となった。
スタッフの男がマモルに話し掛ける。
「サァーお兄ちゃん!次は何が出るかな〜?何が出るかな〜?」
――さっきから繰り返し、ウザい。
…マモルは思った。
「今から玉の色について、説明しまーす!1等は赤、2等は青、3等は緑…」
――もう無ぇよ!!
マモルは、今にも声に出して叫びたくなった。
男は続ける。
「そして4等は、白」
――はいはい。
マモルはもう、どうでも良かった。
「ハイ!それでは張り切ってイキましょう!回して回して〜」
男はマモルをうながした。
「俺はいいよ。ミユキ回して」
そう言ってマモルは、後ろにいたミユキを前に引っ張り出した。
「いいの?回しちゃうよ?」
ミユキは、顔はマモルを見つめながらも、手はしっかりと抽選箱のハンドルを握っており、やる気満々だった。
マモルがうなずくと、ミユキは勢いよく抽選箱を回した。
そして中からポトリと、玉が落ちた。
白い玉だった。
「あ」
男はしばらく無言でその玉を見つめた。そして今度は、大きな声で騒ぎ出した。
ミユキがマモルの袖をつかんだ。
「ティッシュ要らねぇよ」
マモルは投げやりになっていた。
ついに抽選はマモルの番となった。
スタッフの男がマモルに話し掛ける。
「サァーお兄ちゃん!次は何が出るかな〜?何が出るかな〜?」
――さっきから繰り返し、ウザい。
…マモルは思った。
「今から玉の色について、説明しまーす!1等は赤、2等は青、3等は緑…」
――もう無ぇよ!!
マモルは、今にも声に出して叫びたくなった。
男は続ける。
「そして4等は、白」
――はいはい。
マモルはもう、どうでも良かった。
「ハイ!それでは張り切ってイキましょう!回して回して〜」
男はマモルをうながした。
「俺はいいよ。ミユキ回して」
そう言ってマモルは、後ろにいたミユキを前に引っ張り出した。
「いいの?回しちゃうよ?」
ミユキは、顔はマモルを見つめながらも、手はしっかりと抽選箱のハンドルを握っており、やる気満々だった。
マモルがうなずくと、ミユキは勢いよく抽選箱を回した。
そして中からポトリと、玉が落ちた。
白い玉だった。
「あ」
男はしばらく無言でその玉を見つめた。そして今度は、大きな声で騒ぎ出した。
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