高速道路
「去年の事なんですけど・・」
タバコに火をつけながら彼は話し始めた。
去年の12月頃に彼は、高速道路で異常な体験をしたと言う
遠い親戚が亡くなったと昼過ぎに電話が入り、急きょ父親を乗せて東北にある父親の実家に
向かった。
「なるべく早く行ったほうがいいので、高速を使いました」
平日の夜だったので問題なく走って夜9時には父親を送り届けその足でまた東京にUターンするつもりなので、ふたたび今来た高速に乗ったという。
「疲れてたんですけどね、明日仕事なので少し飛ばしてました・・半分辺りにさしかかった頃かな・・高速の横に看板ありますよね、東京まであと何kmとかのグリーンの看板」
彼はタバコをもみ消し、真剣な顔で続けた
「よく見えないんです」
「東京125km とかの数字が
東京〇5km?えっ?何km」
掲示してある文字の真ん中辺りが白くモヤがかかってる様に見えなかったらしい
「まだ看板から300メートル位手前でしたからね、霧かな?なんて思ってました、小雨も降りだしてきましたからね」
雨でフロントガラスが濡れ
視界も悪かったという
ワイパーの音だけが異様に大きく聞こえた
前方にも後方にも車はいなかったそうだ
「でもね違うんです、距離が近づいていくと・・ハッキリしてきましたよ・・」
彼は再度タバコに火をつけようとライターを擦るが中々火がつかず震える手でくわえたタバコを口元から離した
「・・女、でした。」
「この寒いなかワンピース姿の人間が高速の表示版にぶらさがってたんです」
見たのはそれっきりだけだったという。
「どうやって登ったんだろう・・」
つぶやき彼は席を立ち帰って行った・・
・・登ったんじゃないと思った
タバコに火をつけながら彼は話し始めた。
去年の12月頃に彼は、高速道路で異常な体験をしたと言う
遠い親戚が亡くなったと昼過ぎに電話が入り、急きょ父親を乗せて東北にある父親の実家に
向かった。
「なるべく早く行ったほうがいいので、高速を使いました」
平日の夜だったので問題なく走って夜9時には父親を送り届けその足でまた東京にUターンするつもりなので、ふたたび今来た高速に乗ったという。
「疲れてたんですけどね、明日仕事なので少し飛ばしてました・・半分辺りにさしかかった頃かな・・高速の横に看板ありますよね、東京まであと何kmとかのグリーンの看板」
彼はタバコをもみ消し、真剣な顔で続けた
「よく見えないんです」
「東京125km とかの数字が
東京〇5km?えっ?何km」
掲示してある文字の真ん中辺りが白くモヤがかかってる様に見えなかったらしい
「まだ看板から300メートル位手前でしたからね、霧かな?なんて思ってました、小雨も降りだしてきましたからね」
雨でフロントガラスが濡れ
視界も悪かったという
ワイパーの音だけが異様に大きく聞こえた
前方にも後方にも車はいなかったそうだ
「でもね違うんです、距離が近づいていくと・・ハッキリしてきましたよ・・」
彼は再度タバコに火をつけようとライターを擦るが中々火がつかず震える手でくわえたタバコを口元から離した
「・・女、でした。」
「この寒いなかワンピース姿の人間が高速の表示版にぶらさがってたんです」
見たのはそれっきりだけだったという。
「どうやって登ったんだろう・・」
つぶやき彼は席を立ち帰って行った・・
・・登ったんじゃないと思った
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