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エリザベスドール?(20)

[509]  ぐうりんぼ  2008-12-10投稿
 エリザベス人形の事が話題になると、アースルは安堵した表情で人形騒動の事について話した。

「あんな奇怪な人形騒動は初めてだったよ。
 犠牲者も出たし、もうすぐウチへやって来る…ルーク・ハリーと言う青年が一番の被害者だ。
 騒動は治まったのに、彼の心は癒されてはいない…」

 そこへ…

 アースルの言葉を遮るように、誰かが口を出した。

「人形騒動はまだ、終わってませんよ会長」

 振り返るアースルとキャリー。

 ルークの姿が出入り口にあった。

「おお、ルーク君来たか。入りなさい」

 手招きするアースル。

「お話し中だったでしょう? イイんですか?」

「私は構いませんよ」
 とキャリーが言う。

 失礼しますと言って、ルークは部屋に入って来た。

 同伴者を紹介する。

「クラスメートのジョージ・ハンクスです」

「初めまして、ジョージ・ハンクスです」

「アースル・バーソロンだ、よろしく」

 互いに握手を交わすジョージとアースル。

 更にアースルは、キャリーを紹介する。

「昔、ウチでメイドとして働いていたキャリー・コルベットだ」

「キャリー・コルベットです」

 2人に握手するキャリー。

「は、初めまして!」

 ドキドキの2人、キャリーの美しさに目が奪われたのだ。

 アースルに促されて席に座る2人。

 アースルが質問した。

「人形騒動はまだ、終わってないって君は言ったけど…どう言う事だ?
 エリザベスにまだ何か、問題があるのかな?」

「問題なのは、ローズマリー人形の方です」

「ローズマリーの方?
 まさか君、あの人形も動くってワケじゃないだろうね?」

 ルーク、興奮気に、

「その、まさかです!
 あの人形も…エリザベスと同じように動くんです!」

「でもそう言った連絡は、モグレ警部からは来てないがね」

「じゃあまだ、動き回ってはいないんですね」

「大学に提供されたあの人形が、動くってどう言う事だ? エリザベスの場合は特別だ。
 娘の魂が憑依していたんだからね。ローズマリーも、誰かの魂が憑依しているって事なのか?」

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