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本当に伝えたくて。

[444]  こー  2008-12-11投稿
「どうしてわかってくれないんだよ。俺は、こーのこと必要としてるし、大切にしたい!!」

この一言が俺の秘密を打ち明ける勇気をくれた。

「……」
俺は、それでも言おうか、言うまいかかなり悩んだ。

俺の秘密をあいつが、知ってしまったら、あいつは壊れてしまうかもしれない。
そんなことを俺は、望まない。
俺もあいつのこと大切に想っている。



「……」

あいつは、ひたすら、泣いている。

年上のくせにひたすら泣いている。

「……」
それでも、俺があいつにこの事を伝えるには時間がかかった。
言えなかった。

あいつを信用してないわけではない。

この秘密をあいつは誰にも言わないことはすぐに俺にもわかった。
が、俺にはなかなか、切り出せなかった。

「どうして、俺になにも言わないの?」

俺は、言わないのではない。言えなかった。

そう、俺は、HIVに感染しているゲイだ。

だか、このことは、なかなか相方のよーには伝えられなかった…。

よーは、まだ、泣いている。
俺は、よーを泣かしたくなかった。
よーには笑っていてほしかった。

だから、このことん話すのに時間がかかった。

しかし、あまりに、よーが真剣な目付きで俺を見ているのを感じ、とうとう、俺も話そうと思った。


「これから、俺が話すことをよーはちゃんと聴いてくれる?俺の最も誰にも知られたくないことを俺は、これから、話そうと思う。でも、それを受け入れられなかったら、俺は、この場から、すぐにきえる。そして、二度と逢わないつもりだ。」
よーにこのことを告げると、よーは、頷いた。
よーは、泣き止み俺の話を聞いていた。


「俺は、うちらの業界で怯えてるHIVに感染してる。俺は、感染経路もすべてわかってる。俺には幸せになる権利なんてないって思ってた。でも、幸せをやっと見つけた。愛する人をやっと見つけた。…」



「やっと愛する人を見つけた……。」


よーは、また、泣き出した。

俺にハグされながら泣いていた。

大の大人がヒックヒックと泣いていた。


「どうして、こーがこんな目に会わなきゃいけないんだよー。こーは、こーは…」
よーもこれ以上は言葉にならないみたいだった。




これからが、俺たちの本当の愛が始まったのかもしれない。

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