贈りもの-4-*出会い*
藤子は電車を乗り継ぎ、会社へ向かう。
貿易会社の受付を担当する藤子は、白いコートを脱ぎ、シンプルな制服に着替えた。
貿易関連だけあって、藤子は英語も多少かじっている。
藤子の隣で一緒に受付をしているのは後輩だ。まだまだ教育は必要だが、覚えもよく、要領もいい。
「おはよう」と挨拶を交わし、仕事にとりかかる。
自動ドアが開き男性が1人入って来た。
「恐れ入ります。私、○○警備保証の田崎と申します。新しくこの地区の担当をさせて頂きます。」
田崎と言う男は藤子に名刺を差し出した。
―田崎 幹弘―\r
「あ!」突然の男の大声に藤子とその後輩は驚く。
「あ、いや、失礼しました」
田崎幹弘は気がついた。
(この人は毎朝ホームで見るあの女性じゃないか!)
幹弘はすかさず藤子の名札を見た。
―橘―\r
(橘さんか)
(名前も知りたい。でも聞いたら失礼かな)
そうこう考えるうちに、「2階へどうぞ」という藤子の声がした。
初めて聴く声に、幹弘は感激した。この偶然に感謝した。偶然ではなく運命にしたかった。
幹弘は仕事を済ませ、再び受付へ。
「失礼ですが…」
藤子は笑顔で対応する。
「毎朝、○○から通勤していらっしゃいませんか?」
笑顔が一瞬驚きに変わった。
「実は、僕はその反対のホームにいるんですよ」
「まぁ…そうでしたか!」藤子は一層驚き、「世の中狭いですね」と笑った。
「僕は田崎幹弘と申します。弊社共々よろしくお願いいたします」
「橘藤子と申します。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
2人は互いに頭を下げた。
「では。失礼します」
幹弘はニヤけた顔を隠しながらそそくさと外へ出た。
(藤子さん…)
幹弘にとってこの出来事はまさに運命としか言えなかった。
貿易会社の受付を担当する藤子は、白いコートを脱ぎ、シンプルな制服に着替えた。
貿易関連だけあって、藤子は英語も多少かじっている。
藤子の隣で一緒に受付をしているのは後輩だ。まだまだ教育は必要だが、覚えもよく、要領もいい。
「おはよう」と挨拶を交わし、仕事にとりかかる。
自動ドアが開き男性が1人入って来た。
「恐れ入ります。私、○○警備保証の田崎と申します。新しくこの地区の担当をさせて頂きます。」
田崎と言う男は藤子に名刺を差し出した。
―田崎 幹弘―\r
「あ!」突然の男の大声に藤子とその後輩は驚く。
「あ、いや、失礼しました」
田崎幹弘は気がついた。
(この人は毎朝ホームで見るあの女性じゃないか!)
幹弘はすかさず藤子の名札を見た。
―橘―\r
(橘さんか)
(名前も知りたい。でも聞いたら失礼かな)
そうこう考えるうちに、「2階へどうぞ」という藤子の声がした。
初めて聴く声に、幹弘は感激した。この偶然に感謝した。偶然ではなく運命にしたかった。
幹弘は仕事を済ませ、再び受付へ。
「失礼ですが…」
藤子は笑顔で対応する。
「毎朝、○○から通勤していらっしゃいませんか?」
笑顔が一瞬驚きに変わった。
「実は、僕はその反対のホームにいるんですよ」
「まぁ…そうでしたか!」藤子は一層驚き、「世の中狭いですね」と笑った。
「僕は田崎幹弘と申します。弊社共々よろしくお願いいたします」
「橘藤子と申します。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
2人は互いに頭を下げた。
「では。失礼します」
幹弘はニヤけた顔を隠しながらそそくさと外へ出た。
(藤子さん…)
幹弘にとってこの出来事はまさに運命としか言えなかった。
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