ひねくれ者
「好きです」
突然そう言われた10歳の春。外は暖かかった。
あたしは逃げてしまった。校門をとびたした。なぜかわからないけど逃げてしまった。
走ってる間に気がついた。あたしは告白されたんだと。
…
凄く嬉しかった。あたしのことを好きになる人なんかいないと思ってた。顔がみるみる赤くなるのがわかった。
次の日、学校に行くのが嫌だった。あの人の前でどんな顔していいかわからなかった。
最悪なことに教室につくとあの人がいた。
「なんで昨日逃げたん?てか…お前俺の事すき?」
笑いながら話しかけてくれた。純粋に嬉しかった。別に好きなわけじゃなかったけど、告白されてから妙に気になって仕方がない。
「なぁー」
嗚呼。なんてあたしは素直じゃないんだろう。ここで好きって言えばいいのに
「嫌いだしっ」
と言ってしまった。
「照れんなよー!」
あの人は言った。
今考えたらあの人は傷ついたかもしれないのに…あたしはなんか恥ずかしくて嬉しかった。
それから毎日毎日告白された。そのたび「嫌」だとか「馬鹿」だとか思ってもないことを言っていた。他の男子と喋っていてヤキモチをやかれたときの嬉しさや恥ずかしさを今でも覚えている。
こんな日が何時までもつづくと思っていた。
卒業式の日が来たのだ。あたしは受験するからあの人とは一緒な中学にはいけない。そう思うと会えなくなるのが不安だった。今日の告白の返事は「はい」にしようかなって思ったの。
でも今日にかぎって告白してくれなかった。「どうして?」そう思いながらもあたしは待つだけしかしなかった。とうとう「好き」と「ごめんなさい」が言えないまま式が終わってしまった。
あたしは泣き出してしまった。あたしが素直になれたら今、幸せだったかも。あの人を沢山傷つけてしまったかもしれない。もう、会えない。次から次へと涙が零れた。
そんなあたしももう15歳。今でもあの人が忘れられない。
今何をしてるのかなぁとか考えたり、もらったラブレターなんかを大事にしまってたりします。
大好きだった…
会えたらいっぱい好きって言っていっぱい謝りたい。
あたしはもうあなた以外男の子を好きになったりなんかしない。
あなたへの償いです…。
大好きでした。今も大好きですよ。
突然そう言われた10歳の春。外は暖かかった。
あたしは逃げてしまった。校門をとびたした。なぜかわからないけど逃げてしまった。
走ってる間に気がついた。あたしは告白されたんだと。
…
凄く嬉しかった。あたしのことを好きになる人なんかいないと思ってた。顔がみるみる赤くなるのがわかった。
次の日、学校に行くのが嫌だった。あの人の前でどんな顔していいかわからなかった。
最悪なことに教室につくとあの人がいた。
「なんで昨日逃げたん?てか…お前俺の事すき?」
笑いながら話しかけてくれた。純粋に嬉しかった。別に好きなわけじゃなかったけど、告白されてから妙に気になって仕方がない。
「なぁー」
嗚呼。なんてあたしは素直じゃないんだろう。ここで好きって言えばいいのに
「嫌いだしっ」
と言ってしまった。
「照れんなよー!」
あの人は言った。
今考えたらあの人は傷ついたかもしれないのに…あたしはなんか恥ずかしくて嬉しかった。
それから毎日毎日告白された。そのたび「嫌」だとか「馬鹿」だとか思ってもないことを言っていた。他の男子と喋っていてヤキモチをやかれたときの嬉しさや恥ずかしさを今でも覚えている。
こんな日が何時までもつづくと思っていた。
卒業式の日が来たのだ。あたしは受験するからあの人とは一緒な中学にはいけない。そう思うと会えなくなるのが不安だった。今日の告白の返事は「はい」にしようかなって思ったの。
でも今日にかぎって告白してくれなかった。「どうして?」そう思いながらもあたしは待つだけしかしなかった。とうとう「好き」と「ごめんなさい」が言えないまま式が終わってしまった。
あたしは泣き出してしまった。あたしが素直になれたら今、幸せだったかも。あの人を沢山傷つけてしまったかもしれない。もう、会えない。次から次へと涙が零れた。
そんなあたしももう15歳。今でもあの人が忘れられない。
今何をしてるのかなぁとか考えたり、もらったラブレターなんかを大事にしまってたりします。
大好きだった…
会えたらいっぱい好きって言っていっぱい謝りたい。
あたしはもうあなた以外男の子を好きになったりなんかしない。
あなたへの償いです…。
大好きでした。今も大好きですよ。
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