この世界に
神様に恋が許された人は何人いるだろう。


この世界に
好きな人に想いを伝えれる人は何人いるだろう。


この世界に
好きな人と同じ想いの人が何人いるだろう。


この世界に
好きな人と結婚する人は何人いるだろう。


この世界に
恋をしない人なんているのだろうか。


この世界に
運命など存在するのだろうか。

もし存在するのならそれはきっと残酷で悲しくて出会いたくないものだと…
私は思う。




-。。-。。-。。-。。-。
「ママー！パパー！やだ！ひとりにしないで」


黒いワンピースを着た女の子が泣いている。

（どうしてないてるの？）

「ママ！パパ！やだっ！やだ！」

（泣いてちゃわかんないよ？）

「ママ！パパ！」

（泣いてちゃわかんないっていってるでしょ！！だからママもパパも…！）



…朝だった。
「また…か」
枕は涙で濡れていた。

本当に毎日おかしい。
変な夢ばかりみる。
そのせいで最近は寝不足だった。


「おばさんおはよう！」

「ゆりちゃんおはよう。ごはんもうできてるよ」

「ありがとう。」

「…ゆりちゃんどうしたの？目真っ赤にして…」

おばさんは私の頬をなでた。

私はおばさんに最近の夢のことを話した。

「……変な夢」

おばあさんはそれだけ言って台所にもどった。

私の両親は８年まえに死んだらしい。
交通事故だったそうだ。
両親が亡くなってから私は記憶をなくしている。

今は親戚のおばさんに面倒をみてもらっている。

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