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ライムライズ?

[593]  2008-12-16投稿
プレハブ小屋
【誠一探偵事務所】

 今までの経緯を話している有紀を怪訝そうな顔でみている誠一だったが、
話を遮る様に切り出した。
「そんなもん弁護士の先生にでも相談して、任せりゃいいんじゃないですか?
..なんで探偵なんかに..」

話の腰を折られた有紀は、「相談しました!相談..したけど..
誰も取り入って貰えなかったわ..自殺の証拠が出てきました..」
更に話す有紀
「マンションの防犯ビデオに映ってました..和彦さんが..」
警察署で確認したビデオ画像には、
自宅マンションの踊り場から欄干をまたぎ、
飛び降りる和彦の姿が映っていた。
警察はこれを証拠とし、遺書も見つかったことから事件性がないと判断、
捜査は打ち切られた。
しかし有紀にはどうしても和彦が自殺する理由がみつからなかった。
その遺書の内容も有紀には理解できないものであった。
《私、峰崎和彦は親愛なる両親を失い、
これからどう独りで会社を経営してゆけばいいのか
今の私には自信がありません。
後任のスカイ峰株式会社及びグループ会社一切の権限を
弟の和真に譲り渡すことを私の死によってお伝え致します。
     峰崎和彦》
【和彦がマンションから飛び降りる二日前】

和彦と有紀
自宅マンション
和彦「有紀..親父とお袋が死んでしまって、
僕がこの会社を守っていかなくてはいけないんだ..
まだ自信は無いけど有紀が居てくれればやっていけそうなんだ..」
有紀「私でよければしっかり支えていきます!」
和彦「ありがとう..有紀」





 話を聞いていた誠一の顔色が変わった。
誠一「まさか..峰崎って..あの峰崎和彦か!」
有紀「あのって..さっきも話しましたけど、
聞いて無かったとか..知ってるんですか?」
初めて有紀を直視する誠一。
そして口にくわえていた煙草の長い灰がテーブルに落ちた。

誠一「あっ!..お前も!....」

有紀「?」

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