ソードメーカー16―?
闇が辺り一面を覆い、草木のざわめきが不気味なものに変容する時刻。
ラトとその配下の騎士合わせて十名余りが、砦の前で立っていた
「ラト様…本当に敵は現れるのでしょうか?」
側にいた一人の騎士が不安そうな表情で、ラトに尋ねた。
「分からん。だが、今は宰相殿を信じて、待つしかなかろう」
ラトは砦の前にある篝火を眩しそうに見つめながら、首を横に振ると、一つ小さく息を吐いて答えた。
その時、闇の向こう側に二つの人影が現れた。
「!」
ラトと周りの騎士達はそれを見た瞬間、一斉に緊張の度合いを高めて、剣を抜いた。
「そこに居るのは…誰だ?」
ラトは剣を構えながら、篝火の明かりが届かない場所に立っている二つの人影を見据えた。
「手際がいいな…まあ…同じ事だ」
一つの影が不気味に笑って、篝火の明かりが届く範囲までゆっくりと進んで行った。
「…」
筋骨たくましい巨大を持つ男が現れたのを見ると、ラトと周りの騎士達は剣の柄を握る手に力を込めた。
「俺の名はグラムだ。覚えとけよ。…まあ、生き残れたらの話たがな…」
グラムはそう言ってゆっくりと剣の柄に手を掛けると、凄まじい速さでそれを抜き放った。
「たあっ!!」
ラトとその配下の騎士合わせて十名余りが、砦の前で立っていた
「ラト様…本当に敵は現れるのでしょうか?」
側にいた一人の騎士が不安そうな表情で、ラトに尋ねた。
「分からん。だが、今は宰相殿を信じて、待つしかなかろう」
ラトは砦の前にある篝火を眩しそうに見つめながら、首を横に振ると、一つ小さく息を吐いて答えた。
その時、闇の向こう側に二つの人影が現れた。
「!」
ラトと周りの騎士達はそれを見た瞬間、一斉に緊張の度合いを高めて、剣を抜いた。
「そこに居るのは…誰だ?」
ラトは剣を構えながら、篝火の明かりが届かない場所に立っている二つの人影を見据えた。
「手際がいいな…まあ…同じ事だ」
一つの影が不気味に笑って、篝火の明かりが届く範囲までゆっくりと進んで行った。
「…」
筋骨たくましい巨大を持つ男が現れたのを見ると、ラトと周りの騎士達は剣の柄を握る手に力を込めた。
「俺の名はグラムだ。覚えとけよ。…まあ、生き残れたらの話たがな…」
グラムはそう言ってゆっくりと剣の柄に手を掛けると、凄まじい速さでそれを抜き放った。
「たあっ!!」
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