空と君の間に…6
「そうそう!愛しの旦那様には帰るコールしたの?」
柴田は鞄の中から手帳を取出し、開きながら尋ねた。
「うん…」
風花は窓の外を流れる景色をぼんやりと見つめながら答えた。
しかし先程の時とは違い、対向車のライトに浮かび上がる風花の瞳はどこか寂しげであった。
風花の翌日以降のスケジュール確認に余念が無い柴田はもちろんそんな事には気付かなかった。
しばらくタクシーを走らせていると急に速度が落ち、柴田は身を乗り出し
「やだ、あれ事故じゃない?」
その言葉につられる様に風花が前方に目を向けると警察、救急車の赤い回転灯が見え、野次馬ですごい人だかりができていた。
「クリスマスなのに事故なんて可哀想…」
柴田の言葉に風花は頷く。
車が現場に差し掛かると、救急車が怪我人を運ぶためにちょうど動き出すところだった。
タクシーが道を譲るとサイレンをけたたましく鳴らし始め救急車がスピードを上げた。
救急車が去った場所には主人を失ったサッカーボールが無造作に転がっていた。
柴田は鞄の中から手帳を取出し、開きながら尋ねた。
「うん…」
風花は窓の外を流れる景色をぼんやりと見つめながら答えた。
しかし先程の時とは違い、対向車のライトに浮かび上がる風花の瞳はどこか寂しげであった。
風花の翌日以降のスケジュール確認に余念が無い柴田はもちろんそんな事には気付かなかった。
しばらくタクシーを走らせていると急に速度が落ち、柴田は身を乗り出し
「やだ、あれ事故じゃない?」
その言葉につられる様に風花が前方に目を向けると警察、救急車の赤い回転灯が見え、野次馬ですごい人だかりができていた。
「クリスマスなのに事故なんて可哀想…」
柴田の言葉に風花は頷く。
車が現場に差し掛かると、救急車が怪我人を運ぶためにちょうど動き出すところだった。
タクシーが道を譲るとサイレンをけたたましく鳴らし始め救急車がスピードを上げた。
救急車が去った場所には主人を失ったサッカーボールが無造作に転がっていた。
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