黒髪の少年は1
「ふじやまほいくえんから、さくらぐみに、てんえんしてきました、あらい けんと です。よろしくおねがいします!」
私は、松風保育園の保育士の佐々木サキだ。
昔からの憧れであった保育士になって早2年。
まだ新米だが、児童にも慕われているつもりだし、園長にも期待されているようで、中々に信用されている。
今年はサクラぐみ(5才児)を任され、目まぐるしく活躍する予定だ。
「ハイ、新しいお友達の荒井剣土君です!みんな仲良くしてあげてね〜?」
「は〜い!!!」
「じゃ、剣土くんそこのイスに座って下さ〜い」
「は〜い」
教室内がざわつく。
ざわつくというか、子供たちの高音で可愛い笑い声や喋り声で静かさは全くない。
席についた剣土君を、みんな珍しげに見ながら我先にと話し掛けている。
年にしても割と小柄な剣土君は、笑いながらそれに返事をしていた。
彼は、最初母親に連れられて来た時女の子かと思う程にかわいらしい顔付きをしていた。
髪型も何故かトップが長くて長澤まさみのストレートみたいな髪型をしている。
ツリ目を細めえくぼを作り笑う彼を見て、きっと人気者になるだろうと思った。
少しだけ不穏な噂はある子供だけど。
そんな事は関係無い。
初めての担任だ。
彼も私が可愛がって、みんなで小学生にしてあげよう。
そう心に誓った。
「せんせ〜い!」
お昼休み。がき大将的位置にいる滝口流君(名前カッコイイ)が、私を呼んだ。
「サキせんせ〜い!」
「なーにー!?」
「かくれんぼ〜!!」
チューリップの近くにあった雑草を何となく取っていた私はそりをやめ、流君の方を向く。
「いっしょにやろーぜー!」
「えー先生も〜?」
「やーろー!!」
走って来てエプロンの袖を掴んだ流君は、私を保育園運動場の中心にある桜の木へ引っ張って行った。
私は、松風保育園の保育士の佐々木サキだ。
昔からの憧れであった保育士になって早2年。
まだ新米だが、児童にも慕われているつもりだし、園長にも期待されているようで、中々に信用されている。
今年はサクラぐみ(5才児)を任され、目まぐるしく活躍する予定だ。
「ハイ、新しいお友達の荒井剣土君です!みんな仲良くしてあげてね〜?」
「は〜い!!!」
「じゃ、剣土くんそこのイスに座って下さ〜い」
「は〜い」
教室内がざわつく。
ざわつくというか、子供たちの高音で可愛い笑い声や喋り声で静かさは全くない。
席についた剣土君を、みんな珍しげに見ながら我先にと話し掛けている。
年にしても割と小柄な剣土君は、笑いながらそれに返事をしていた。
彼は、最初母親に連れられて来た時女の子かと思う程にかわいらしい顔付きをしていた。
髪型も何故かトップが長くて長澤まさみのストレートみたいな髪型をしている。
ツリ目を細めえくぼを作り笑う彼を見て、きっと人気者になるだろうと思った。
少しだけ不穏な噂はある子供だけど。
そんな事は関係無い。
初めての担任だ。
彼も私が可愛がって、みんなで小学生にしてあげよう。
そう心に誓った。
「せんせ〜い!」
お昼休み。がき大将的位置にいる滝口流君(名前カッコイイ)が、私を呼んだ。
「サキせんせ〜い!」
「なーにー!?」
「かくれんぼ〜!!」
チューリップの近くにあった雑草を何となく取っていた私はそりをやめ、流君の方を向く。
「いっしょにやろーぜー!」
「えー先生も〜?」
「やーろー!!」
走って来てエプロンの袖を掴んだ流君は、私を保育園運動場の中心にある桜の木へ引っ張って行った。
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