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天駆ける時間23

[341]  ユータ  2006-06-27投稿
憂希町…工場地帯夜9時。カケルは10分前には来ていた。しかしそれよりも早くユータは来ていた。
「おいっす」ユータはハイテンションだ。
「お、おいっす」ユータのノリに押されながらカケルも返事を返す。
「そろ?行くっスか?」カケルの返事を待たずにユータはすたすたと歩きだした。カケルもなんとか後をおった。
夜の工場はなんだかきみがわるい。僅かな月光を浴びて、不気味だ。
「カケルさんは伝説の光元老の意志を受け継いでるんですよね??凄いっすねぇ」
「…まだよくわかんないんだけどね」頭を掻きながら夜空を見上げる。
「ただ大切な人達を守りたいだけなんだ…全然未熟なんだけどね」
照れながら話すカケル。
「くうぅ!!めちゃめちゃ感動っす!いいっすねぇ〜俺もパートナーとして協力するっす」
「元気いいね(笑)こちらこそよろしく」
二人はお互いに笑いあった。これからも上手く行けそうだ。カケルがそんな事を考えていたその時。
ギャッギャ?。
静寂に包まれていた夜空にあがる不気味な咆哮。
はっと見上げた二人の頭上を大猿のような夢魔が二匹駆け抜けた。
「カケルさん!」
「うん!行くよ!」

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