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エリザベスドール?(26)

[464]  ぐうりんぼ  2008-12-25投稿
 その時、マーガレットが顔を見せた。

「旦那様、18分警察署のモグレ警部様からお電話が入っておりますが」

「後で私の方から電話するからって、伝えておいてくれ」

「それが…緊急の報告があるから、大至急出て欲しいとの事です」

「大至急だって?
 いったい何だろう?」

「ローズマリーとか言う人形の事でお話があるようです」

 まさか!

 ルークとジョージの表情が固くなる。

「分かった。すぐに電話をこの部屋に回してくれたまえ」 

「かしこまりました」

 ――――――――

 スーツ大学構内は夜だと言うのに、慌ただしい状況になっていた。

「緊急事態です!
 構内に残っている全ての職員、学生諸君は全員、速やかに学校外へ退避して下さい! 繰り返します…」

 非常事態を告げるアナウンスがキャンパス内に流れる。

 多くの学生たちが警察官に誘導されながら学校外へと出て行く。

 各門には警察たちによって立ち入り禁止のロープ張られ、中への立ち入りが出来ないようにガードされていた。

 上空にはいつの間にか、取材ヘリや警察のヘリが飛び回っている。

 普段は比較的静かな大学界隈も、今夜だけは物々しい雰囲気に包まれていた。

 4号研究棟の警備室に陣取っているモグレ警部や部下たち…

 外にいる警官たちを動かしていたマーティ巡査が戻って来た。

「警部、学校関係者の避難はまもなく完了です」

「分かった。軍の第1首都治安部隊が来たら、誘導してやってくれ」

「え? 軍が出動するんですか?」

「事態を重視したトイプードル首相が、首都公安局に指示したそうだ」

「わざわざ軍を呼ばなくても、我々だけで始末出来るのにィ」

「首相直々の判断だ。
 何か考えが、おありだろう」

「そうですか。引き続き、任に当たります」

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