SLOW LOVE(1)
学校からの帰り道。
ひとり夕焼けを眺める。
暖かいオレンジから深く濃いブルーへ変わる空の中に銀色に輝く金星を見つける。
私は目を閉じてそこらに漂う冷たい風を思いきり吸い込んだ。
「泣きそ‥‥」
涙で揺れる金星を見ながら、また君を思い出している。
忘れたいけど忘れたくない君と過ごしたあの日々を‥‥
〜1年前〜
「ホラ!あいつ!ユキのこと好きらしいよ!」
昼休みのベランダでエリとメロンパンを食べていると、突然エリがパンくずをこぼしながらグランドを指差して叫んだ。
「パン落ちてるよ、エリ」
「ユキ!ほら、あの中くらいの身長で、ちょっと顔がかわいいヤツだよ!いま打ったヤツだよ!」
エリは私の肩をバシバシ叩きながらグランドで野球してる男子を指差す。
「…エリ。『中くらいの身長で、ちょっと顔がかわいい』って普通すぎてヒントにもならんよ。顔に関しては遠すぎてみんな大豆みたいに見えるんやけど。」
「ちょっと!アイツどう?」
エリは私の話を全く聞いてない。
「‥‥遠すぎてわからん」
恋に関心がないわけじゃない。でも『彼氏』なんてピンとまだこない中学2年生の冬。
ひとり夕焼けを眺める。
暖かいオレンジから深く濃いブルーへ変わる空の中に銀色に輝く金星を見つける。
私は目を閉じてそこらに漂う冷たい風を思いきり吸い込んだ。
「泣きそ‥‥」
涙で揺れる金星を見ながら、また君を思い出している。
忘れたいけど忘れたくない君と過ごしたあの日々を‥‥
〜1年前〜
「ホラ!あいつ!ユキのこと好きらしいよ!」
昼休みのベランダでエリとメロンパンを食べていると、突然エリがパンくずをこぼしながらグランドを指差して叫んだ。
「パン落ちてるよ、エリ」
「ユキ!ほら、あの中くらいの身長で、ちょっと顔がかわいいヤツだよ!いま打ったヤツだよ!」
エリは私の肩をバシバシ叩きながらグランドで野球してる男子を指差す。
「…エリ。『中くらいの身長で、ちょっと顔がかわいい』って普通すぎてヒントにもならんよ。顔に関しては遠すぎてみんな大豆みたいに見えるんやけど。」
「ちょっと!アイツどう?」
エリは私の話を全く聞いてない。
「‥‥遠すぎてわからん」
恋に関心がないわけじゃない。でも『彼氏』なんてピンとまだこない中学2年生の冬。
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