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見送る背中

[126]  ふく  2008-12-28投稿
追い掛けても届かない物を欲しがってしまうのは
頑張る自分が好きだからではない
無い物ねだりをしてしまうのは
手に入れようと背伸びをする自分が好きだからではない

何度も泣いたのはあなたを困らせたかった訳ではない
無意識に流れる涙を留める事が出来なかった
困惑した表情は嫌い
あなたの笑顔が好き
だけどちぐはぐになる感情が留まらない

抱きしめられて胸が苦しいのは嬉しいからじゃない
そこに愛がないから悲しいだけ

帰って行く背中も振り返ってくれないあなたも嫌い
愛する人の全てを愛せるとか
全てを許せるとか
そんなの嘘
愛しているからこそ全ては受け入れられない
時間を巻き戻せたらとか
そんな事出来ないから虚しい
これが現実だと受け止めるしかないから苦しい

私の気持ちだけ置いて行かないで
手を振ってどんなに明るく振る舞っても
その手はあなたに触れる事も出来ない
その笑顔はまた涙に濡れる

去って行くあなた
いつもとは違う
最後に見る背中
次の約束はない
本当のさよなら

だから笑ってみたのに
あなたが困らない様に
あなたが未来だけを見られる様に
私の悲しみを残さない様に

一生懸命笑ったのに
瞼が痛い
もう一度泣いて困らせてみたかった
あなたが珍しく振り返るからまた追い掛けたくなる
大好きな笑顔を見せるから後悔をする

寂しそうな表情の一つでも見せて欲しかった
やっぱり私は愛されてはいなかったと改めて感じてしまうから

大きな覚悟
あなたを忘れよう
あなたを諦めよう
一気に襲い掛かる思いに押し潰されそうになる

どんなに傷付けられてもいい
愛されなくてもいい
あなたが側にいてくれたら
それだけで良かったのに

あなたがいなくなって
あなたが見えなくなって
こんなにまた涙を流すのなら
こんなに辛いのなら

覚悟を決めたつもりで送り出したのに
結局は自分の弱さに気付かされただけだった
あなたの存在の大きさに気付かされただけだった

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