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エリザベスドール?(33)

[492]  ぐうりんぼ  2009-01-02投稿
 噴水広場で一服するモグレ警部たち。

 本来なら、休憩出来る状況ではないのだが…。

 1台のクルマがやって来た。

 後部座席の窓が開いてルークが顔を出した。

「警部さあん!」

「!?」

 ルークの声にモグレ警部は振り返り、クルマの所までやって来た。

「ルークじゃないか!」

「お久しぶりです!」

「いったい、どうしたんだ? 大学構内は完全封鎖で、一般人は立ち入り禁止だぞ」

「モグレ警部!」

 反対側の後部座席のドアを開けて、アースルが出て来た。

 これにはモグレ警部はビックリである。

「会長!」

「どうしても、アンタに会いたくて無理して中に入ったんだ」

「人形を引き取りに来られたのですかな?」

「本当ならそうしたいところだね。でももう、手遅れだろう?」

「ええ、そうです。
 あのローズマリーが動いて、大騒ぎなんです」

 ルークが尋ねる。

「その人形は今、どこにいるんですか?」

「建物の中で、踊っているよ」

(踊っている!?)

 ルークは、前にシェリー・ハイバーが言った事を思い出した。

 シェリーが3歳の頃、人形館で見た踊るアンティーク人形の事だ。

 やはり…

 シェリーが見た人形とは…、ローズマリーだったのである。

「人形が動いているところを、今すぐにでも見たいもんだ」

「申し訳ありません。
 今は出来ないんです」

 と答えたのは、レイロ刑事である。

「危険なのかね?」

「ええ、危険なんですけども…実は、軍の治安部隊が建物の中を包囲しているんです」

「軍が?」

 モグレ警部が4号研究棟内の状況を話した。

「治安部隊の方で、一気に攻めるみたいなんです」

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