エンブレム〜序章〜?―?
「言わないで…。現実に起こっちゃうような気がするから」
人差し指で頭を押さえながら怜は言った。
「?何だよお二人さん、知ってる人なのか?」
怪訝そうな顔をして彼は聞いてきた。
「いや、多分知らない人だと…」
思う、と言おうとしたとき「居たぞっ」という声と共に急激に外が騒がしくなった。
「あ、居たみたいだな」
と言って彼は窓際に近寄っていった。
「…怜」
「あんたが見なさいよ…」
「いや、ここはレディファーストで…」
「見たくないわ…正直」
そう言って顔を左右に振った。
「俺もやだよ…」
そう言って俺は目を逸らした。
その時だった。
「おい、宮っち」
別のクラスメイトが教室に入ってきた。
「お前に客だってよ。何か白髪美人がお前を探してるらしいぞ」
「…」
うーわー…。
「…だってさ、シン」
はぁ…、と頭を抱えて溜め息をついた後怜は呟くように言った。
「早退してぇ…」
「そうも言ってられないでしょ…」
「…だよな」
そう言って溜め息をつく。
今日何度目だよ、溜め息つくの。
「行くか…」
「そうね…」
そうして俺達は幾分重い足取りで教室を出た。
人差し指で頭を押さえながら怜は言った。
「?何だよお二人さん、知ってる人なのか?」
怪訝そうな顔をして彼は聞いてきた。
「いや、多分知らない人だと…」
思う、と言おうとしたとき「居たぞっ」という声と共に急激に外が騒がしくなった。
「あ、居たみたいだな」
と言って彼は窓際に近寄っていった。
「…怜」
「あんたが見なさいよ…」
「いや、ここはレディファーストで…」
「見たくないわ…正直」
そう言って顔を左右に振った。
「俺もやだよ…」
そう言って俺は目を逸らした。
その時だった。
「おい、宮っち」
別のクラスメイトが教室に入ってきた。
「お前に客だってよ。何か白髪美人がお前を探してるらしいぞ」
「…」
うーわー…。
「…だってさ、シン」
はぁ…、と頭を抱えて溜め息をついた後怜は呟くように言った。
「早退してぇ…」
「そうも言ってられないでしょ…」
「…だよな」
そう言って溜め息をつく。
今日何度目だよ、溜め息つくの。
「行くか…」
「そうね…」
そうして俺達は幾分重い足取りで教室を出た。
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