蔓
目の前に、ズン……と、
大きな古い、朽ち果てるばかりの、表面がただれた、古い、暗い、黒い、幹が、私の前に横たえる。
あぁ、私は幸せにはなれないのだ。と、暗い夜に現れた黒い幹に、立ちはだかれ、やっと気付く。
あぁ、私は、幸せにはなれない。
昼間は良い。
朝、目が覚めれば、朝日を感じたくて、カーテンをひらき、窓も雨戸もあけ、冬空でも、朝の明るさを求める。
昼間は、仕事や日々の作業に追い立てられ、自分の事を考えなくて済まされる。
夜は駄目だ。
夜は駄目だ。
夜は駄目だね。
いくら、まともに生きようが、仕方が無い。
気付かないフリも、無駄だ。
これだけ、腐るばかりの古さでも、これだけ大きいから、気付かないフリも、無駄だ。
ズン……と、私の前に立ちはだかる。
あぁ、私は幸せにはなれない、と、暗い夜に、目の前に横たえたものに、つかえて、ようやく気付く。
あぁ、私は、幸せにはなれない。
こんな黒くて暗い太い幹が、目の前にあっては、とてもとても、無理だ。
大きな古い、朽ち果てるばかりの、表面がただれた、古い、暗い、黒い、幹が、私の前に横たえる。
あぁ、私は幸せにはなれないのだ。と、暗い夜に現れた黒い幹に、立ちはだかれ、やっと気付く。
あぁ、私は、幸せにはなれない。
昼間は良い。
朝、目が覚めれば、朝日を感じたくて、カーテンをひらき、窓も雨戸もあけ、冬空でも、朝の明るさを求める。
昼間は、仕事や日々の作業に追い立てられ、自分の事を考えなくて済まされる。
夜は駄目だ。
夜は駄目だ。
夜は駄目だね。
いくら、まともに生きようが、仕方が無い。
気付かないフリも、無駄だ。
これだけ、腐るばかりの古さでも、これだけ大きいから、気付かないフリも、無駄だ。
ズン……と、私の前に立ちはだかる。
あぁ、私は幸せにはなれない、と、暗い夜に、目の前に横たえたものに、つかえて、ようやく気付く。
あぁ、私は、幸せにはなれない。
こんな黒くて暗い太い幹が、目の前にあっては、とてもとても、無理だ。
感想
感想はありません。