携帯小説!(PC版)

退屈

[245]  るば  2009-01-11投稿
自宅に帰りついた途端、それはもう抗えない眠気に襲われ、ベッドに倒れ込んでしまった。

もう、立てない。と、息で音を漏らした。

このまま寝てはいけない。「歯を磨きたい」「シャワーを浴びたい」そんな事を考えながら、だけど起き上がりたくないと思う。

しんでしまいたい。だけどしぬのはいやだ。

会社と自宅を往復するだけの毎日。

それは、確かに安心な毎日。なのに「しにたい」「生きる事が退屈で面倒だ」と思うようになった。

こんなのは甘えだと、とっくに気づいてる。

生きて仕事がある事が当たり前だから思うのだ。

だけど、笑えるテレビを観ても、仲間と呑んで騒いでも、いつも空腹で満たされないんだ。

満たされていますか?

今まで、全てを自分で選びとってきた。選びとって、辿り着いた場所が「今」だ。

その「今」に満たされないのは、傲慢かな。

考えていたんだ。ずっと、グルグルと。だけどしまいには考えるのもやめていた。

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