エンブレム〜序章〜?―?
良い心がけだと思う。
そうして俺と奏は部屋を出て階段を降りた。
ギシギシ、と小気味良い音が耳に響く。
この音良いな、何度聞いても。
ダイニングの前に着いた。
カチャリ。
「ハロー、マイシスター」
扉を開け開口一番にそうふざけ気味に言葉を上げる。
「あ、お兄ちゃん。早く早く、こっちっ」
と言って麻衣は傍の鍋を指差す。
その鍋は今にも吹き零れんばかりにカタカタと蒸気を噴き出していた。
ああ、冗談言ってる場合じゃないな。
「ビックリ水?」
「そうそれ、早くっ。今こっち手が離せないのっ」
見ると手元にはまな板サイズの魚が腹を裂かれてなお最期の抵抗をしていて麻衣はそれを必死の力で押さえて包丁をあてがっていた。
…それじゃ離せるわけないよな。
「オーケー、ちょっと待ってろ」
コップに水を入れて鍋に注ぐ。
その瞬間吹き零れは一瞬で消滅した。
――何度見てもこの光景は興味深いものだ。
一体どういう原理になっているのだろう。
いつか、稜子先生辺りにでも聞いてみるとしよう。
「終わったぞー」
「うん、ありがとう…っ、この暴れるなっ」
「まだ手伝うことあるかぁ?」
そうして俺と奏は部屋を出て階段を降りた。
ギシギシ、と小気味良い音が耳に響く。
この音良いな、何度聞いても。
ダイニングの前に着いた。
カチャリ。
「ハロー、マイシスター」
扉を開け開口一番にそうふざけ気味に言葉を上げる。
「あ、お兄ちゃん。早く早く、こっちっ」
と言って麻衣は傍の鍋を指差す。
その鍋は今にも吹き零れんばかりにカタカタと蒸気を噴き出していた。
ああ、冗談言ってる場合じゃないな。
「ビックリ水?」
「そうそれ、早くっ。今こっち手が離せないのっ」
見ると手元にはまな板サイズの魚が腹を裂かれてなお最期の抵抗をしていて麻衣はそれを必死の力で押さえて包丁をあてがっていた。
…それじゃ離せるわけないよな。
「オーケー、ちょっと待ってろ」
コップに水を入れて鍋に注ぐ。
その瞬間吹き零れは一瞬で消滅した。
――何度見てもこの光景は興味深いものだ。
一体どういう原理になっているのだろう。
いつか、稜子先生辺りにでも聞いてみるとしよう。
「終わったぞー」
「うん、ありがとう…っ、この暴れるなっ」
「まだ手伝うことあるかぁ?」
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