僕、日常、神様、悲壮3
「ほ、ほ、本当か?」
僕は何度も訊き返す。
「実は…」
嘘でした、と言うのを期待してしまう。
「実は、実話です」
「ふざけるなよ!」
僕の声が教室に響く。一瞬静まり返ったが、一瞬で騒がしくなった。
「なんだ吉川、やいてんのか?」
「そ、そ、そんなんじゃないってば」
「そ、そ、そんなんじゃないってば」
「真似するなよ」
「真似するなよ」
「僕は馬鹿です」
「だろうね。でも、吉川と一緒にしたら馬鹿に失礼だな」
朝、自分が松井に言ったようなことを横田に言われて悔しかった。
嫌な気分だからか、廊下がやけに騒がしい。坂本たちだろうか。不良は気にしないことにした。
「その手紙の内容はどんなんだよ」
「ラブレターと言ってくれたまえ」
僕は手紙を奪い取った。腹が立つ。
《今日の放課後、体育館の裏の桜の木の下で待ってます
必ず来てください
美優より》
絶望感が僕の胸から湧いてくるのがはっきりわかる。
今僕は体育館の裏にいる。
木の陰に隠れて桜の木の辺りを見張ることにしたのだ。
風がヒュルリと音をたてた。
それと同時に横田がやって来た。口笛まで吹いている。
美優ちゃんはまだだ。
「神様、何で横田と美優ちゃんなんだよ!」
僕は心の中で叫んだ。
何度も、何度も…。
ー続くー
僕は何度も訊き返す。
「実は…」
嘘でした、と言うのを期待してしまう。
「実は、実話です」
「ふざけるなよ!」
僕の声が教室に響く。一瞬静まり返ったが、一瞬で騒がしくなった。
「なんだ吉川、やいてんのか?」
「そ、そ、そんなんじゃないってば」
「そ、そ、そんなんじゃないってば」
「真似するなよ」
「真似するなよ」
「僕は馬鹿です」
「だろうね。でも、吉川と一緒にしたら馬鹿に失礼だな」
朝、自分が松井に言ったようなことを横田に言われて悔しかった。
嫌な気分だからか、廊下がやけに騒がしい。坂本たちだろうか。不良は気にしないことにした。
「その手紙の内容はどんなんだよ」
「ラブレターと言ってくれたまえ」
僕は手紙を奪い取った。腹が立つ。
《今日の放課後、体育館の裏の桜の木の下で待ってます
必ず来てください
美優より》
絶望感が僕の胸から湧いてくるのがはっきりわかる。
今僕は体育館の裏にいる。
木の陰に隠れて桜の木の辺りを見張ることにしたのだ。
風がヒュルリと音をたてた。
それと同時に横田がやって来た。口笛まで吹いている。
美優ちゃんはまだだ。
「神様、何で横田と美優ちゃんなんだよ!」
僕は心の中で叫んだ。
何度も、何度も…。
ー続くー
感想
感想はありません。