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エンブレム〜序章〜?―?

[264]  S・U  2009-01-12投稿
ずっと遠くから声がしていた。
その声は何度も向こうで反響していた。
その声が響くほぼ同時に顔には暖かいものが降ってきた。
何だろう。
触れてみたいという衝動に駆られた。
それは生暖かいものだった。
「――ろっ」
それはあるものを彷彿させるものだった。
「――きろっ」
それは、想像もしたくないあの液体。
「――起きろっ!」
――血だ。

目を開けると、目の前には先生が居た。
「…せ…んせ…」
「はっ…ようやく目を醒ましたかよ…お前は…」
先生はそうして苦しそうに笑った。
………。
何で…こんなに血だらけなんだ。
血…?
血!?
「先生、っ…!」
痛みで、ボンヤリしていた意識が一瞬で覚醒した。
そうだ…俺は…撲られて。
慌てて周りを見渡すと、すぐにその視界に麻衣の肢体を捉えることが出来た。
俺が手を伸ばせばすぐに手が届く場所で胸を上下させている。
――良かった生きてる。
だが、そこでホッと一息吐くことは許されなかった。
「な…んで…」
俺は愕然としてしまった。
家が、燃えているのだ。
これ以上無いくらいに火の粉を巻き上げ、燃えていたのだ。
「…わりいな…お前等二人だけで…精一杯だったわ…」

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