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マジカルぅ☆ 2

[350]  KSKくま  2009-01-13投稿
「ナビゲーター?何言ってんの、この・・・」
里美さんは記憶するのが苦手なタイプの女子高生です。
「もしかして名前を忘れたワンか?・・・全くもっての愚のコッチョーだワン。仕方ないワン、鳥頭の君にはなにも期待しないワン。好きに呼んでくれだワン」

何度も言いますがジョセフくんには犬の要素が全くありません。語尾と話の内容にイラッときた里美女史はジョセフくんにアイアンクローを見舞いました。

「ケツ!」

そう確かに、ユルキャラのモコモコ感はたっぷりのジョセフくんですが、輪郭と薄ピンクの色合いがそれを連想させます。

「いたたたたた。あっ!・・・スイマセン。調子に乗りすぎました。ごめんなさい、はい。ええ、確かにイライラするのはわかります、はい。お気持ちはごもっともです。しかしですねぇ、あの・・・初対面の相手にこういった物理的攻撃を加えるのはいささか問題があるように感じられるのですが・・・どうでしょう?」
急に下卑た態度を見せるジョセフくん。
「そお?私はそんなこと全然ないと思うよ」
里美さんは更にイラついて手の筋が切れんばかり勢いでしめあげます。
「いたたたたた。ヤメテ、やめてっ!!溝が深くなる!深くなっちゃうからぁっ!!!・・・あの、放してくれたらスグに本の説明をはじめさせていただきますからぁ〜。なにとぞ!」

どうしようか少し迷ってこれ以上絞めても意味が無さそうなので解放してあげました。すると、
「ば〜か、ば〜か。クソ女!頭悪いのをイジられたんが図星で悔しかったんかぁ?」
この体たらく。もう里美さんの目にはユルキャラを超絶し、彼が猥雑なものにしか見えなくなっていました。

しかし、こんな彼を黙らすことは最近の女子高生である里美女史には造作もないことでした。

「・・・で?それで?」
テンションMAXだったジョセフくんはその一言にヤられてしまいました。

「は〜い。では本書について説明しまーす。」
ゲキチンしながらも、本職を全うする意志を硬めました。里美さんはしたり顔でうなずきます。

「本書の使い方は至って簡単。あなたの使いたいと思う魔法を調べて唱えるだけ。魔法の内容は五十音順に並んでます。・・・はい、以上です」




「へっ?!それだけ?」「はい。以上です」

つづく・・・

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