携帯小説!(PC版)

世界の果て

[308]  椿カオルコ  2009-01-17投稿
世界の果てを見に行こう
この孤独を君は知らない
君となら必ず辿り着けるはず
この世の果てではない
世界の果て
君の温もりが必要だ
君の美貌が必要だ

君の孤独を愛してる

指が触れ合った時
濡れた髪の薫り
震える唇の色

計算も確率も通用しない
策略も罠も通用しない

貴方は歴史の証人になる
僕達の行く果てに必ずある世界の果て
君を連れて行くから
この情熱を受け止めて

金でもない
自由でもない
名誉でもない

何もいらない

君が欲しい

他には何もいらない

シュールリアリズムの黒と紫

ゴシックの様式美の夢

唇から零れる田園の唄

揺れるゴンドラ

ローズマリーの風が笑うよ

陳腐な格式や社会は棄てよう

新聞を捨て
カードを破り
伝統を燃やす

篝火があのマッチ売りの少女に夢を魅せるように
鼻をつく近代文明の焼ける匂い

母さんの下着の匂い

見たこともないあの教会のステンドグラスで
マリアが啼いている

少しのアルコールと
少しの大麻を持って

君と行く天の河

零れた乳を舐めながら
微かに上がった口角にキスして

手を取り合わなくてもいい

共に行こう

世界の果て

腐敗した国境が見える
不敗した人間の嘆きが聞こえる

天使なんかいない
神も存在しない

君となら行ける
世界の果て

数字も言葉も斬り捨てて
夢見る漠を喰い殺し

滴るインクで
夜空を描く

君となら行けるはず

全ての終わりが来る処

黄色い煉瓦を打破り
赤い靴を鳴らして

アフリカの蝶が舞っている

共に行こうではないか

見せてあげるよ

革命の国

旗がひらめく

世界の果て

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