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何歳(いくつ)になっても(13)

[385]  内田俊章  2009-01-19投稿
第13話

賢介達が、キャッチボールを止めて近づいて来た。「お母さん、幸介君のお父さんが、来月からコーチをしてくれるんだって」「えっ、本当ですか?」翔子は、賢介の方を向いて言った。賢介は、目のやり場に困った様子で、視線をそらしながら「ええ…まあ…。出張も落ち着きそうで、監督からも『是非とも』と頼まれましてね」「そうですか、それは心強いですね!」「少しでも力になれればと思ってます」賢介と敬語で会話をするなんて、もちろん初めてである。翔子は、それなりに近所の奥さんを演じたつもりだが、賢介の言葉をは、たどたどしく、冷や汗物だった。しかし、賢介の妻は、全く気付かない様子で、二人のやり取りを、ニコニコしながら見守っていた。
「亜弥、そろそろ帰りましょう。隼人を宜しくお願いします。それでは、失礼します」そう言って二人は公園を出て、自宅へ向かった。
数日後、純子から電話が来た。「翔子。大事な話が有るんだけど、今度の水曜日に、私の家に来れない?」「何?大事な話って」「その時に話すから!」
翔子は約束通り、純子の家を訪ねた。「翔子のご主人を見掛けたのよ」「えっ、どこで?」「近くの喫茶店で」「仕事が外回りだから、商談か何かでしょう、きっと」「それなら良いんだけど」俊章は、この町の支店長代理。その喫茶店からは少し離れているが、純子が見掛けても不思議はない。純子は何が言いたいんだろうと思った。「私が、毎週水曜日にスポーツジムに行ってるのは知ってるでしょう!」「うん、知ってるよ」「その帰る途中だから、4時頃に、2週続けて同じ喫茶店に居たの」「それが何か?」「女の人と一緒に!しかも、2回とも同じ人だよ」「ええっ、本当に」翔子は、状況を把握し始めた。「どんな人?」「私たちと同じ位の年かな?それで結構、品のある美人だった」翔子は、ソワソワしてきた。「私も最初は、仕事だろうと思ったけど、同じ曜日で、同じ時間だったから、気になってしまって、翔子に電話をしたの」「今日は水曜日じゃないの」「そうだよ。だから、あんたを呼んだんでしょう」4時迄は未だ時間があった。翔子は気持ちを落ち着け様と、話題を変えた。
4時少し前、翔子は電話をかけた、俊章の職場へ。「朝倉ですが、主人に取り次いで頂けますか?」「朝倉代理は只今、外出していますが」との返事だった。翔子は、心臓の鼓動が早くなって来るのを感じていた。

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