エンブレム〜序章〜?―?
すると、男はゆっくりと肩をすくめた後再び口を開いた。
「…もう、一度聞く。アレを壊したのは少年か?」
射ぬかれたような感覚が眼球から脳まで響いた。
俺は慌てるようにこくこくと頷いた。
何が俺をここまで恐怖させるのか全く分からなかった。
「へえ〜、そうか…。可笑しいな…どう考えても納得がいかない。どっからどう見ても只のガキなのに…。」
また男はブツブツと独り言を始めた。
今、男の視界に俺は入っていない。
今なら…もしかしたら…。
逃げられるっ。
その言葉が頭に反響した。
「――幾ら、女の子一人捕まえるだけだからって、手抜きで造りすぎたかなぁ〜」
「…」
逃げの体制を取ったまま俺は固まった。
思考が再び混沌とし始めた。
――何て、言った。
――こいつは今、なんて言った。
「おい…」
口が勝手に動いていた。
「ん?」
男が独り言を止めこっちを見る。
もう、恐怖は感じなかった。
「二つ質問がある…」
「…ああ、どうぞ」
興味無さげに男は了承した。
「この村を焼いたのは…あんたか…?」
「ああ、そうだよ」
あっさりとした口調で男は頷いた。
そこに、罪悪感の欠片も感じることは出来なかった。
「…もう、一度聞く。アレを壊したのは少年か?」
射ぬかれたような感覚が眼球から脳まで響いた。
俺は慌てるようにこくこくと頷いた。
何が俺をここまで恐怖させるのか全く分からなかった。
「へえ〜、そうか…。可笑しいな…どう考えても納得がいかない。どっからどう見ても只のガキなのに…。」
また男はブツブツと独り言を始めた。
今、男の視界に俺は入っていない。
今なら…もしかしたら…。
逃げられるっ。
その言葉が頭に反響した。
「――幾ら、女の子一人捕まえるだけだからって、手抜きで造りすぎたかなぁ〜」
「…」
逃げの体制を取ったまま俺は固まった。
思考が再び混沌とし始めた。
――何て、言った。
――こいつは今、なんて言った。
「おい…」
口が勝手に動いていた。
「ん?」
男が独り言を止めこっちを見る。
もう、恐怖は感じなかった。
「二つ質問がある…」
「…ああ、どうぞ」
興味無さげに男は了承した。
「この村を焼いたのは…あんたか…?」
「ああ、そうだよ」
あっさりとした口調で男は頷いた。
そこに、罪悪感の欠片も感じることは出来なかった。
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