エンブレム〜序章〜?―?
剣が…カタカタと震えた。
「もう…一つ…質問がある」
俺は憎悪を込めた眼で男を睨み一呼吸置いた後、こう言った。
「――白髪の女の子を拐ったのもお前か?」
その言葉に男は眉をピクッと動かした。
「…へえ〜」
その言葉に感心するように頷いた後、男は嘲笑うかのような笑みを浮かべて、言った。
「よく知ってんなお前」
「ぎっ…!」
それが引き金だった。
ダッ!
「おっとっ」
俺が繰り出した横薙ぎを男は僅かの動きで躱した。
「…んのっ!」
俺はそのままの勢いで身をよじり右回転をしながら男の方へ二撃目を発した。
チッという音を刀越しに感じると共に、男の右頬に薄く裂けた傷跡が出来る。
「っと…」
まさか斬られるとは思っていなかったのか、男の動きが僅かに鈍る。俺はその瞬間を逃さずに一気に奴の懐に詰め寄り。
「だぁっ!」
上方向へと真っ直ぐ切り上げた。これが決まれば間違いなく男を絶命に追いやることが出来たであろう。
しかし…。
「なっ…?」
その剣の先に男は居なかった。
「成程成程。この剣捌きじゃアレが壊されるのも無理ないわな」
後ろからそう呟く声がした。
「…!」
早い…っ。
「確認完了。さて、では…」
「もう…一つ…質問がある」
俺は憎悪を込めた眼で男を睨み一呼吸置いた後、こう言った。
「――白髪の女の子を拐ったのもお前か?」
その言葉に男は眉をピクッと動かした。
「…へえ〜」
その言葉に感心するように頷いた後、男は嘲笑うかのような笑みを浮かべて、言った。
「よく知ってんなお前」
「ぎっ…!」
それが引き金だった。
ダッ!
「おっとっ」
俺が繰り出した横薙ぎを男は僅かの動きで躱した。
「…んのっ!」
俺はそのままの勢いで身をよじり右回転をしながら男の方へ二撃目を発した。
チッという音を刀越しに感じると共に、男の右頬に薄く裂けた傷跡が出来る。
「っと…」
まさか斬られるとは思っていなかったのか、男の動きが僅かに鈍る。俺はその瞬間を逃さずに一気に奴の懐に詰め寄り。
「だぁっ!」
上方向へと真っ直ぐ切り上げた。これが決まれば間違いなく男を絶命に追いやることが出来たであろう。
しかし…。
「なっ…?」
その剣の先に男は居なかった。
「成程成程。この剣捌きじゃアレが壊されるのも無理ないわな」
後ろからそう呟く声がした。
「…!」
早い…っ。
「確認完了。さて、では…」
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