エンブレム〜序章〜?―?
ザン、という音と共に一体の人形の体が縦に両断されそのすぐ後、左斜め後ろから来た人形も上半身と下半身に分断された。
「だああぁああぁっ!」
慎弥は張り裂けんばかりの声を上げながら人形を次々と斬殺していった。
そして、その斬られた人形達は全て紅い蒸気を撒き散らしながら燃えカスとなり消滅していった。
「ほう…」
男は冷静に慎弥の戦い方を観察していた。
――未熟ながらも的確な太刀筋に加えエレメント付加を混ぜての複合技。
あの赤い蒸気は恐らく、あの刀身の熱によって血液が蒸発しているのだろう。
つまり、恐るべきはあの熱量。
切り開いた箇所から燃え上がるのでは此方としても、今の装備じゃ回避は不可。
「…」
…並みの子供がこんな戦い方が出来るとは思えない。師が良かったのか、はたまた天性のモノか。
まあ、どちらにしても。
「…厄介この上無い事だが…」
「…はぁ…はぁ…」
所詮は戦闘経験の浅いガキだ。
「っ…くそっ…」
力の配分も考えずに怒りに任せて愚行を重ねる。
「愚かだな…」
滑稽とも言える。
「…そろそろだな。これ以上付き合ってたら規定時間を超えちまう」
男はそう言って手を挙げた。
「終幕だ、少年」
「だああぁああぁっ!」
慎弥は張り裂けんばかりの声を上げながら人形を次々と斬殺していった。
そして、その斬られた人形達は全て紅い蒸気を撒き散らしながら燃えカスとなり消滅していった。
「ほう…」
男は冷静に慎弥の戦い方を観察していた。
――未熟ながらも的確な太刀筋に加えエレメント付加を混ぜての複合技。
あの赤い蒸気は恐らく、あの刀身の熱によって血液が蒸発しているのだろう。
つまり、恐るべきはあの熱量。
切り開いた箇所から燃え上がるのでは此方としても、今の装備じゃ回避は不可。
「…」
…並みの子供がこんな戦い方が出来るとは思えない。師が良かったのか、はたまた天性のモノか。
まあ、どちらにしても。
「…厄介この上無い事だが…」
「…はぁ…はぁ…」
所詮は戦闘経験の浅いガキだ。
「っ…くそっ…」
力の配分も考えずに怒りに任せて愚行を重ねる。
「愚かだな…」
滑稽とも言える。
「…そろそろだな。これ以上付き合ってたら規定時間を超えちまう」
男はそう言って手を挙げた。
「終幕だ、少年」
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