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愚者の旅 完

[410]  レティシア  2009-01-20投稿
ティアズの目に涙が流れた

―憧れだったヴェルと一緒にいられる―\r

15年前の記憶がよみがえっていく

「オレも…お前と一緒が良かった…死ぬのも…」



「これだな…きっと」
アクアは言った
「なにそれ?人形?」
「いいや…変わり身の魔法だな…」

「変わり身?」
メアリが首をかしげる

「その人形が代わりにその者の病を受けるんだ―まぁ作るのに生け贄がいるがな」

「代わりにこの村は消えた…だが…」

アクアが言いかけた時

「…ティアズの恋人だよ」
シードラがやって来る

「は?」

シードラは何かの紙を持っている

「ティアズの…秘密だ」


『彼は―死んだ―』

『―私が目を覚ましてゼストさんがいた―ゼストさんは私が不老不死だと言った』

『私は―彼が死んだのが痛い…その時、ゼロって魔法使い来たの…彼は言った…命を入れ替えようかって』
『私はティアズの代わりになる…彼はあの魔法使いを探すはず…』




―「なるほどね…ティアズは不老不死じゃない…創造されたヴェルさんだな」
アクアは語る

――「大方…ヴェルさんの不老不死の魂とティアズの思い出、ティアズの何か―で、あのティアズは作られてる」

「ゼロなら知ってる」
メアリは口を開いた
「私…この人の斬首見たの…何でも禁じられた魔法を実用して―」

「あの無敵の力もヴェルさんの創造か…」
シードラは続けて言った

『この人形…壊すとどうなる?』


―ヴェルの家を出た頃―\r

「そういうことさ―ティアズ君いや―ヴェル嬢」

ティアズの後ろにいた―\r

白い魔法使い―あいつだ

「―俺はお前を消さねばならなかった―最強の魔術士を証明するために」

「名前は?」

「ランだ…もう一度やるか?同じ場所で」

ティアズはロッドを握りラン、目掛けて攻撃した







ヴェルは長い長い夢から覚めた

彼と一緒に旅をした長い夢だ

「起きました?」

壊れた昔の家のベッドだった

そこにメアリ、シードラ、アクアがいた

戦いに勝ったティアズは三人に報告したが―ティアズは人形を壊せと言った

ティアズは知ってた

自分がヴェルの創造だって、


「ねぇ?ティアズ?いやヴェルね」
メアリは明るい顔で言った
「ヴェル、死なないで、あなたの恋人の遺言よ」

「…うん」


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