ロストクロニクル6―7
シャープたちは抵抗するまもなくムシに囲まれてしまった。少女は兵士たちに取り押さえられ、近くにあった牢屋の中へ入れられていた。
「どうして兵士のあなたたちがムシと一緒に行動しているの?」
ムシの後ろで少女を牢屋に入れ終えたばかりの二人の兵士に問い質した。
「お前たちに答える義務はない」
兵士の声色は恐ろしく凍りついていた。
もうひとりの兵士が命じた。
「ムシたちよ。少しそのガキどもを懲らしめてやれ」
大量のムシが一気にシャープたちに飛び掛かった。
タクトは見知らぬ部屋のベッドの中で目を覚ました。体には包帯が巻かれていた。
「痛っ!」
起き上がろうとした時、腹に痛みが走った。その痛みと共にウェイトのことを思い出した。
「ウェイト・・・」
扉が勢いよく開いた。
「ちょっとはウェドも持ってよ」
パールとウェドが出てきた。
「おはよー!タクト」
「やっと目を覚ましたか」
パールは両手で水がたっぷり入っている大きなバケツを持っていた。よく見ると肩には包帯が巻かれていた。それを見るとタクトの心は傷ついた。
「おはよう」
「もう!元気出してよ。タクトが倒れている間にウェドとフラットがリコードまで行って薬を貰ってきたのよ。やっぱり魔法で作られた薬は効きがいいわね」
パールはタクトのそばに置かれていた空になったビンを手に取った。
「シャープはもうオーケスに向かったそうだ」
ウェドは扉に凭れていた。
「そうか、ちゃんと王に伝えれたかな」
タクトはウェドの顔を見ずに天井を見ていた。
「忘れるとこだった」
ウェドが懐から布にくるまれた物を取り出した。
「何?」
「フラットからだ。『今度はこんな大怪我をしないようにタクトさんにこれを渡して下さい』だと」
タクトは布を受け取り、中を見てみた。折れて短くなってしまった刃が包まれていた。思わずウェドに向かって首を傾げた。
「お守りらしい。細かいことはフラットが帰って来た時に聞け」
しばらくしてフラットがリコードから薬を大量に持って帰ってきた。
「タクトさんが目を覚ましたのならこんなに薬要りませんでしたね」
ビンは全部で十本あり、その全てに黄色い液体が入っていた。
「でも、薬があればタクトも明日には動けるようになるわよね」
「もちろんさ」
タクトのその言葉に元気は無かった。
「どうして兵士のあなたたちがムシと一緒に行動しているの?」
ムシの後ろで少女を牢屋に入れ終えたばかりの二人の兵士に問い質した。
「お前たちに答える義務はない」
兵士の声色は恐ろしく凍りついていた。
もうひとりの兵士が命じた。
「ムシたちよ。少しそのガキどもを懲らしめてやれ」
大量のムシが一気にシャープたちに飛び掛かった。
タクトは見知らぬ部屋のベッドの中で目を覚ました。体には包帯が巻かれていた。
「痛っ!」
起き上がろうとした時、腹に痛みが走った。その痛みと共にウェイトのことを思い出した。
「ウェイト・・・」
扉が勢いよく開いた。
「ちょっとはウェドも持ってよ」
パールとウェドが出てきた。
「おはよー!タクト」
「やっと目を覚ましたか」
パールは両手で水がたっぷり入っている大きなバケツを持っていた。よく見ると肩には包帯が巻かれていた。それを見るとタクトの心は傷ついた。
「おはよう」
「もう!元気出してよ。タクトが倒れている間にウェドとフラットがリコードまで行って薬を貰ってきたのよ。やっぱり魔法で作られた薬は効きがいいわね」
パールはタクトのそばに置かれていた空になったビンを手に取った。
「シャープはもうオーケスに向かったそうだ」
ウェドは扉に凭れていた。
「そうか、ちゃんと王に伝えれたかな」
タクトはウェドの顔を見ずに天井を見ていた。
「忘れるとこだった」
ウェドが懐から布にくるまれた物を取り出した。
「何?」
「フラットからだ。『今度はこんな大怪我をしないようにタクトさんにこれを渡して下さい』だと」
タクトは布を受け取り、中を見てみた。折れて短くなってしまった刃が包まれていた。思わずウェドに向かって首を傾げた。
「お守りらしい。細かいことはフラットが帰って来た時に聞け」
しばらくしてフラットがリコードから薬を大量に持って帰ってきた。
「タクトさんが目を覚ましたのならこんなに薬要りませんでしたね」
ビンは全部で十本あり、その全てに黄色い液体が入っていた。
「でも、薬があればタクトも明日には動けるようになるわよね」
「もちろんさ」
タクトのその言葉に元気は無かった。
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