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エリザベスドール…おまけ3

[533]  ぐうりんぼ  2009-01-20投稿
 この後、人形たちは風呂に入った。

 人形たちは全部で約30人。

 丸い3つの浴槽に10人ずつ、入るのだ。

「オフロ、キモチイイ」

「ポカポカ」

「シアワセェ」

 気持ち良く、湯に浸かる人形たち。

 どの人形も…

 この上ない幸せそうな顔をしている。

 やんちゃな人形たちばかりだけど…

 そこはやはり、年頃のレディたちである。

 それぞれ…

 自分の肌や長い髪を洗う時の仕草は女性そのものである。

 ジャバジャバ!

「キャーッ、オユガ、カカッタ!」

「キャハハハハ!」

「オユ、カケッコ!
 カケッコ!」

 1つの浴槽に入っている10人の人形たちが調子に乗って、お湯の掛け合いをし始めた。

 あまりにも激しくやるものだから、お湯が周囲に飛び散ってしまっている。

「キャーッ! カケナイデッ!」

「ヌレル! ヌレル!」

 浴槽から上がってタオルで体を拭いていたローズマリーとアリスが大慌て!

 この騒ぎで…

 人形用ミニチュア浴場は辺り一面、水浸しになった。

 ふざけ合っていた10人に対して…

 サラは何も言わなかった。

 サァ、人形たちの就寝時間である。

 パジャマに着替えた人形たちはそれぞれのベッドに入り込んだ。

 ベッドは大きな丸カゴの中にスッポリ入るクッションを入れ、その上のシーツを敷き詰めた特製の物である。

 人形たちは3つ用意されたそれぞれのカゴに10人ずつ床に入るのだ。

「ダーヤンサマ、オヤスミナサイ」

 人形たちは両手を合わせて就寝の挨拶をした。

 真夜中…

 サラが明かりを手に寝室に入って来た。

 勿論、中は静か。

 クゥー、クゥー

 人形たちの可愛い寝息が響く。

 皆、気持ち良さそうに眠ったままだ。

 サラはソッと、カゴ1つを手にして部屋を出た。

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